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自分より年下の上司の方が年上の上司よりも仕事がうまくいく理由

2015年1月23日に投稿 → に更新 コミュニケーション アフィリエイトリンクを含みます

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年功序列が崩れて、上司が自分より年下なんて職場も多くなりました。

私はフリーランスのITエンジニアなのでプロジェクト単位で職場が変わるため、ふつうの人より多くの会社で仕事をしています。

上司が年下の職場も数多くありました。

私個人の感想としては「上司が年下の方がうまくいきやすい」と感じています。

その理由を紹介します。

年上上司のダメな所

年上だから『偉い』っておかしくない?

日本の社会には、年上が偉いという暗黙の風潮があります。おそらく儒教の影響だと考えられます。

儒教は家族に階級を設けて父親が一番偉い、次に長男が偉い、次に次男、三男・・・っと序列をつけていきます。

驚くことにその序列に女性が入っていません。女性差別もいいところです。

そんな差別的な論理を持つ儒教が古くから日本には根付いています。

今どきの若者は男が女より偉いなんて思っている人はほとんどいないと思いますが、おじさん世代ではそういう人もいます。

男が偉い、年上が偉いと思い込んでいる人が年を取って昇進して上役になるとどうなるでしょうか?

儒教の「男が偉い、年上が偉い」という不自然な論理に疑問を持たないような人なので、ますます自分のことを偉いと勘違いしてしまいます。

その結果、皆さんもこんなジジイをみたことがあるはずです。

  • 年上なんだから偉そうにしていいと思っている
  • 年上なんだから面倒な作業は若手にやらせればいいと思っている
  • 年上なんだから大まかな指示だけすればいいと思っている
  • 報告を受けるだけで仕事した気になっている
  • 会議で大まかなことを言っただけで仕事した気になっている
  • 年上なんだから他人を非難していいと思っている
  • 年下からの指摘を受け入れられない
  • 他人を非難するくせに、自分への非難は聞かない

自分を偉いと思い込んでいる人は気楽に他人を非難します。

「自分は偉いんだから、人を避難していいし、誰も反論なんてできない」そう思っているんです。

そういうジジイがする非難は多くの場合、間違っています。

気楽に他人を避難するジジイは大雑把な指示をしているだけで現場の仕事をしていないためです。現場の仕事をしていたら、うまくいかないことや失敗を経験するので自分は偉いという錯覚には陥りませんからね。

こういうジジイは逆に自分が非難された場合は、聞く耳を持ちません。なぜなら自分を偉いと思い込んでいるからです。

以前、あるWebサービスのプロジェクトに40代中盤のチームリーダーがいました。その人はチームのメンバーがミスすると周りに人がいる状況で大声で非難していました。

非難内容も妥当とは思えないものでしたが、内容に限らず周りに人がいる状況で大声で人を非難したら非難された人のメンツが潰れてしまいます。

私は直接非難されていなかったので静観していたのですが、ある日、私にも非難をしてきたので、正論でその人の問題点を言い返した所、そのチームリーダーは黙り込んでしまいました。

おそらく

「俺は偉いんだから人を非難していい、俺は偉いんだから俺に反論してくるやつなんているわけがない

とたかをくくっていたのでしょう。

予想外の反論に、頭が真っ白になってしまったのだと思います。その時はそのリーダーの上司がフォローに入り話を収束させました。

若い人でも自分を偉いと思っている人はいるでしょうけれど、偉い理由が「年上だから」とはならず、「仕事ができるから」などのちゃんとした理由があるはずです。

フェアで対等な議論ができない

先ほど紹介したWebサービス開発での話です。

私はファイル項目の持たせ方について、チームリーダーが考えた案の欠点を指摘し別の提案をしたのですが、そのチームリーダーの返答は「それはPMが判断することだ。」と言いました。

ここでいうPMとはそのチームリーダーのことです。チームリーダーなのに自分のことをPMだということがよくありました。

ファイル項目の持たせ方は通常プログラマーが判断することです。それをPMである自分が判断するものだというのは、あまりに不自然で強引です。こんな強引なことを言い出したの理由は、「自分の案に正当性がないから」です。

正当性がないから反論できない場合に、権威で相手の意見を抑え込もうとするのはアンフェアです。

年下の人ってこういうアンフェアな言動ってしませんよね。少なくとも私は見たことがありません。

年上が偉いと思っている人が年を取った時に起こる特有の現象なのではないでしょうか?

「おれのほうが年上で偉いはずなのに、意見で負けている、そんなの許せない!!」

という気持ちから、権威を使って相手を抑え込もうとするのです。

これは毒親が子供と口論になった際に

「誰のおかげでご飯食べられると思ってるんだ!!!」

というのと同じです。

親がご飯を子供に食べさせてあげていることと今議論していることは関係がありません。正当な反論ができない時に扶養しているという権威で子供を抑え込もうとするのです。

職位に見合った能力がない

年功序列で昇進した人の場合、若くして成果を上げて昇進した人に比べて、「年齢が高いから出世させてあげよう」という下駄をはかせてもらってる分だけ能力が低いと言えます。

年上上司の良い所と思われがちなこと

経験があるから頼れる?

仕事の経験年数が長いからって仕事ができるとは限りません。

年功序列の会社の場合、長く務めたから昇進させてもらえたってケースもあります。その場合、本来その職位に必要な力を持っていません。

また、過去の成功体験に引きずられて、時代が変わっていることに気づかず古いやり方を続けてしまうリスクもあります。

年下上司の良い所

フェアで謙虚

年下の上司は年上の上司に比べてフェアで謙虚な場合が多いように感じます。

年上の上司のように「おれは年上なんだから偉い」という妄想がないためでしょう。

いま(現在)が見えている

年上の上司は過去の成功体験に酔いしれていて、いま(現代)が見えていない場合が多々ありますが、若い人には過去の成功体験が少ない分、いま(現在)が見えています。

柔軟に人の意見を聞く

「年上だから偉い」という妄想がない人は人の意見を柔軟に取り入れることができます。

能力が評価されてそのポジションについている

若くして出世した人は能力が評価されて出世しています。なのでその職位に見合った能力を持っています。

同じ職位の人が二人いたら、年下の人の方が若年というハンデを超えて昇進した分だけ優秀である場合が多いでしょう。

年下上司のダメな所と思われがちなこと

経験が少ないから頼りない?

経験年数が短くても仕事ができる人はたくさんいます。若いのに昇進したということは能力がある証拠です。

また、経験年数が長くても今という時代に対応できるとは限りません。

特にコンピュータの世界は日進月歩と言われています。「20年後、今ある職業の半分はなくなる」とも言われています。

そんな時代に20年前の経験を重視する意味はありません。

年下から指示されたくない?

あなたがもし

  • 「年下から指示されたくない?」
  • 「年下なのにため口なのがムカつく」

などのように思っているとしたら、儒教による年上崇拝に洗脳されている可能性があります。

年下から指示されたくないと思っているということは、

「年上のが偉いのになんで年下から指示されなきゃいけないんだ」

と考えているということです。

このままだとあなたも年を取った時に自分が偉くなったと勘違いしてアンフェアな言動を部下にする人間になってしまうかもしれません。今すぐ切り替えましょう。

年齢に関係なく偉い人は偉い

偉い人というのは年を取っているから偉いのではありません。

素晴らしいことをしているから偉いんです。

そこに年齢は関係ありません。若い人でも素晴らしいことをしている人は当然偉い人です。

年配者をディスる内容になってしまいましたが、年上の人間が全てアンフェアで傲慢なクソジジイではありません。

私が仕事をしてきた先輩方の中にも素晴らしい方はたくさんいました。

ただ、年取った人は偉そうになりやすい傾向があります。

ですから、少なくとも偉そうになりにくい分だけ、若い上司は良いと言えるのではないでしょうか?

そう考えてみると、年下上司に苦手意識を持っていた方も違った感じ方に変わるんじゃないかと思います。