プログラマー・SEが『中国語』を学ぶメリット
「まずは英語だろ…」
「でも英語は留学してたやつに勝てないしな…」
ソフトウェア技術の世界では英語がデファクトスタンダードであり、一番重要な言語であることは間違いありません。
主要なソフトウェア技術の多くは英語圏の国から出てきていますし、API名やプログラミング言語の構文なども基本的に英語をベースにしています。
「英語だけでいいじゃん」と思いがちですが、ITエンジニアが中国語を学ぶメリットはたくさんあります。
今回はそんな「プログラマー・SEが中国語を学ぶメリット」を紹介します。
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メリット1. ビジネスチャンスが広がる
中国経済が今後ますます成長することによって、仕事自体が中国から発注される機会が増えると予想されます。つまり、クライアント企業が中国の会社 = お客さんが中国人っていう状況です。
そんな時、中国語ができると、営業をかけて自社を売り込んだり、交渉をまとめる際にも、通訳を介すのに比べて、直接話せた方がうまくいく確率を上げられるはずです。
メリット2. ますます増えそうな中国向けローカライズ
日本向けに作ったソフトウェアを中国向けにローカライズする仕事も増えてくると思われます。なんせ、人口がめっちゃ多い国が経済の自由化によって豊かになろうとしていますからね。
ローカライズって単純に辞書で日本語を中国語にするだけではダメで、コンテキスト(文脈、ソフトウェアを利用する状況に関わる周辺知識)が分かった上で、言葉を選ばなければなりません。
この他にも、UIのレイアウトが日本では「これがふつうで分かりやすい」と思っていたものが中国では「全然ふつうではない」ということも多々あります。
私は海外旅行をする際に、航空券やホテルの予約をする際に、海外のサイトを使う時があるのですが、「わかりずらいUIだなぁ、なんでこういう配置なんだろう?日本のサイトだとふつうこうだろ?」って思うことがよくあります。
ですから、中国のソフトウェアを実際に使ってみたり、中国人と中国語で話してみたりしないと「中国のふつう」はわかりません。
私は以前中国の上海周辺を旅行したことがあるのですが、一週間くらいでも中国に実際に行って、その「場」を体感すると、なんとなくなんですけど、中国人の特徴、現地の感覚みたいなものが感じられました。
もっと中国語が喋れて、現地の人ともっとコミュニケーションを取れたら、より多くのことが感じられたんじゃないかと思います。
たかが、ローカライズと言っても、その国の体感を分かってるのとそうでないのとでは大きな差が生まれるはずです。
メリット3. 中国人エンジニアとコミュニケーションがとりやすくなる
IT業界は常に人手不足と言われています。高齢化による若年層の人口減を考えると、今後ますます外国人エンジニアと仕事をする機会は増えていくと考えられます。
その中でも中国は、国土的にも文化的にも日本に近く、人口も多いため、もっとも多くのエンジニアが日本に来て仕事をすると考えられます。
日本に来ている中国人エンジニアは基本的に日本語ができますが、中には日本語がたどたどしい人、片言みたいな人もいます。その時にこちらが中国語を話せると、日本語が苦手な部分を補ってあげることができます。
それに少しでも中国語が話せると親近感を持ってもらえてチームワークもよくなります。中国人って陽気な人が多いイメージですが、内気な人もけっこういますからね。
そんな時、「ニイハオ」だけでなくかんたんな中国語を少しでも話せると全然違います。私は少しだけ中国語を話せるのですが、少し話すだけでもとても喜んでもらえましたからね。
メリット4. オフショア開発でブリッジSEや海外出張、海外勤務ができる
オフショアで中国に開発を出す時に、中国語ができるとブリッジSEの役割ができます。ITが分かって、中国語ができる人材って希少なので、給料も高いと思います。
開発コストを下げる方法はずっと前から模索されていますが、なかなかこれだという答えが見つかっていない状況です。オフショア開発も候補の一つでしたが、言語の違いによるオーバーヘッドが大きくて、なかなか成果が上がっていませんでした。
そんな中、日本人である我々が一歩歩み寄って「中国語を学ぶ」と状況が一変するかもしれません。
それに、海外出張や海外勤務もできるかもしれません。ITエンジニアで英語ができる人に比べて、中国語ができる人はずっと少ないでしょうから、投資対効果として中国語を学ぶメリットは非常に高いと思います。
今いる職場ではまったく中国語使う機会がないということであれば、転職活動をしてみるといいと思います。転職活動すると、いろいろな会社や仕事があることがわかって視野が広がりますからね。