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私がシステム開発で苦労したことを書きます

2015年11月22日に投稿 → に更新 メンタル アフィリエイトリンクを含みます

しんどそうな男性

「お客さんが偏屈すぎて辛い…」
「スケジュール遅延しまくり、完全に炎上してる…」
「毎日残業多すぎ、辛すぎる…」

システム開発ってホント大変ですよね。

設計やプログラミングが難しいってだけじゃなくて、

  • 仕様がなかなか決まらない…
  • 一旦決まっても、その後コロコロ変わる…
  • 納期が短すぎる…
  • 人間関係がギスギスしがち…

など、困難な状況が山積みです。

私は15年程、ITエンジニアをやっています。15年もやっているといろんなことがあります。

その中で印象的だったエピソードを紹介します。

苦労話1. 炎上プロジェクトを引き継いだら無茶なUIだらけだった…

1年程要件の検討をしたけれど、工程が進んでいないプロジェクトがありました。元のベンダーが首になって、私たちの会社でプロジェクトを引き継ぐことになったんです。いかにもやばそうな仕事ですよね?

1年も要件定義や設計をしていたので、設計ドキュメントも膨大にありました。

HTMLのプロトタイプがあったので見てみた所、そこにはWindowsのデスクトップアプリみたいなデザインの画面がたくさんありました。このプロジェクトで開発するのは、Webアプリケーションなのにです。

「Web技術を全く分かっていない素人が設計したに違いない」とすぐわかりました。

技術を理解していない人が要件定義や設計をしたってうまくいくはずがありません。工程が進まなかったのもうなずけます。

お客さんも、「なんかおかしいな…」と思って、話を進めなかったのでしょう。

実現できそうなUIはなんとか残して、それ以外はシンプルなUIに変更しました。

ドキュメントのできも良くなかったのですが、一つ一つ理解して、重複した画面や機能を集約していって最終的になんとか完成までこぎつけることができました。

なんとかなったからいいものの、プロジェクトを引き継ぐというのは、一から始めるのとは別の面倒くささがありますよね。

苦労話2. 議論に負けるとキレてどなりだすお客さん

我々ITエンジニアのお客さんはシステム開発を発注する企業の社員さんです。

大抵のお客さんは良識のある良い人たちなのですが、中には、

「俺は客だ!お客様は神様だ!俺は偉いんだ!」

とばかりにふんぞり返っている人がいます。

ユーザー情報管理のシステム基盤を作るプロジェクトでのことです。

ユーザー情報を各拠点から一つのDBに集めて、APIを通して登録、取得するシステムです。

他の業務システムからこのシステム基盤のAPIを使ってもらうことでユーザー情報を扱うコストを下げようという企画でした。

私は二次請けの要員として入ったのですが、一次請けした企業が自社製品をやたら売り込んで、

  • ポータルサーバー(Portlet)
  • SOAPのWebサービス

このような、今となっては全く流行らなかった技術を使った製品をゴリ推ししていたんです。

結果的に、導入コストがめちゃくちゃかかり、めんどくさくて使えないシステム基盤ができ上がってしまいました。

ですが、このプロジェクトを企画したお客さんとしては、自分が企画したシステムを是が非でも多くのプロジェクトに導入させたいのです。

その結果、今度はお客さんが他の部署にこのシステム基盤を使うようゴリ推しし始めました。新規にプロジェクトが立ち上がると「このシステム基盤を使え!」と言うわけです。私もその導入検討の会議に呼ばれたので

「このプロジェクトにはこのシステム基盤は向いていない。よって使わない方が良い。」

と正直な意見を述べました。それに対して、ゴリ推しの反論をされたのですが、全て淡々と客観的な意見を返していったところ…、

お客さんがキレて怒鳴りだしました。

  • 「なんて後ろ向きな提案なんだ!!?」
  • 「導入させようという気持ちが足りないんだよ。もっと前向きに考えたら違った提案になるはずだ!!」
  • 「大体、この会議は社内のメンバーで行うものなのに、なんでお前(開発側の人間)がいるんだよ!!出てけ!!」

と言われました。

ずるいですよね。私は客観的な事実を述べているだけで、別に後ろ向きな気持ちで考えた発想でもなんでもないんです。

まともな議論を続けたら、私の言う通り「このシステム基盤を使わない方が良い」という結論になってしまいます。だから、どなりちらして、私を退場させたのです。

このお客さん、ふだんは冷静で知的ないい人だったで、こういったアンフェアなやり方をされたのはとてもショックでした。

受託開発はお客さんに満足してもらえればそれでいいわけですから、正しい意見など述べず、お客さんに調子を合わせておけばいいのかもしれません。とはいえ、それだとむなしいので、つい言うべきことを言ってしまい、思わぬ反撃を食らってしまうわけです(笑)

まぁ、苦労もありますが、プログラミングは基本的に楽しいですし、こうやっていろいろな出来事があって、おもしろい仕事だなと思います。