プログラマーSEが『効果的に脳を使う』方法
脳の使い方や脳科学の話ってここ10年位で飛躍的に増えましたよね。
その中の一番のポイントって顕在意識と潜在意識だと思うんです。
- 顕在意識 = 意識できる思考
- 潜在意識 = 意識できない思考
例えば、「お腹すいたなぁ、何食べようかなぁ?」と考えたのは顕在意識です。
一方、飲食店に入ってメニューを見た瞬間に「なんかカレーが食べたい」って思うことありますよね。「なんとなくカレーが食べたいな」と浮かんできただけで、なぜカレーを食べたいのか、明確な理由が自分にはわかりません。これが潜在意識です。
顕在意識はコンピュータの処理形態に例えると、UIみたいなものです。ユーザーとのリアルタイムでのインタラクションがあり、ユーザーの操作を待つ必要があるので、処理が遅いんです。
それに対して潜在意識はバックグラウンドプロセス、バッチ処理みたいなものです。途中のインタラクションをはさまずに大量データを処理するのに向いています。
- 顕在意識は、UIのようなもの
- 潜在意識 は、バッチ処理のようなもの
この顕在意識と潜在意識をうまく活用する方法について紹介します。
潜在意識は間接的に働かせるもの
潜在意識は意識できないので、自分の意志で直接動かすことはできませんが、間接的に方向付けをすることはできます。
顕在意識でAについて深く考えたら、潜在意識もAについて考え出すはずだという理論です。
ポイントは潜在意識の方向付けをした後、潜在意識が働く時間を設けるということです。
- Aについて深く考える
- すると、Aについて潜在意識も考え出す
- 休憩をしたり、別のタスクBに取り掛かる(この間も潜在意識はAについて考え続けている)
こうすることで、休憩時間や他のタスクをやっている間にも潜在意識上でAの思考を並列で進められるので生産性が倍になります。脳内でバックグラウンドプロセスのバッチ処理を並列で走らせるイメージです。
実はひらめきのからくりも、この潜在意識の思考なんです。
ひらめき = 潜在意識が思考した結果
何も考えてなかったことが急にひらめくということはなくて、関心を持ってじっくり考えていたことが、それを考えるのをやめてからしばらくしてある時、ひらめいたってなりますよね?
これって、考えるのをやめた後も潜在意識がずっと考え続けた結果、答えが出て意識に上ったという現象なんです。
だから、一瞬でひらめいたわけではないんです。もちろん、「その場の思いつき」はその場でその瞬間思いついたものですが、ひらめきとは思考の深さが違います。
続いて、この脳のバックグラウンドプロセスを働かせる仕組みを仕事の習慣に組み込む方法を考えてみます。
明日の仕事を考えてから帰る
この方法論のポイントは潜在意識を方向づけて、潜在意識が働く時間を作ることです。
一日の仕事を終えて帰る時には、仕事をきっかり終えて帰るのではなく、次の日の仕事を少し考えてから帰るようにします。
すると仕事を終えて帰宅する時から、次の日会社に着くまでの間、バックグラウンドプロセスとして潜在意識が考え続けてくれます。
次の日、その仕事に取り組むときには、すでに十分潜在意識が考えてくれた上で始めるので、効率良く進むはずです。「やけに今日はスムーズに進むなぁ!」って感覚になるんです。
「仕事はやりかけの状態でやめた方が、次の日、仕事モードに入りやすい、きっかり終えてしまうと、新たな仕事を0から始めるので頭が仕事モードに戻りにくい」という仕事術があります。
頭のモードの話だけを言っていますが、やりかけでやめることでやめた後も潜在意識が働き続ける効果も大いにあるはずです。
そんなわけで、一つの仕事を連続でやるんじゃなくて、うまく休憩を挟んだり、一日をまたぐようにして潜在意識が働く時間を設けるのがいいと思います。