プログラマーSEが転職で失敗する3つのパターン
私はこれまでに三度転職して現在はフリーランスのITエンジニアをやっています。
年収が大幅に上がって大成功な転職もありましたが、ブラック企業に入ってしまって2か月半で辞めることになった大失敗もあります。
これらの経験を踏まえて「プログラマー・SEの転職失敗パターン」を紹介します。
失敗1. 会社の規模や有名度で選ぶ
私は専門学校卒業後、社員数80名程度の零細システムベンダーに就職しました。給料が低かった(年収320万円)ので、4年半勤めて転職しました。
次入った会社は社員数5000人で東証一部上場の大手SIerです。
この時の転職活動では最終的に2社から内定をもらえたのですが、会社の規模(東証一部上場企業)で迷わずこちらを選びました。
しかし、入ってみてがっかりでした。
上場企業で歴史のあるSIerなのだから、社員のレベルもさぞかし高いんだろうなと思っていたのに、前の会社とほとんど変わらなかったんです。
もちろん中にはレベルの高い人もいましたが、平均すると大して変わらないレベルでした。
会社の規模や有名かどうかだけで選ぶとこういうことになりがちです。
とはいえ、年収は大幅に上がりました。前の会社で年収320万円だったのがこの会社では1年目で420万円を超えたので100万円以上アップしたんです。
失敗2. 仕事の内容ではなく給料や待遇で選ぶ
大手SIerでの年収はその後も順調に伸びていき、数年で年収550万円まで行きました!ところがその後、リーマンショックで年収が70万円もダウンしました。
プロジェクトにいた他社のエンジニアに聞いてみた所「うちは特に年収下がってないよ」と言われました。その人の所属会社は親会社が超大手企業だったので、やっぱ経営母体が安定している会社はいいなと思いました。
私がいる会社は大手だったのですが独立系のSIerだったんです。親会社がなく、システム開発事業だけで稼いでいるので業績が景気に思いっきり左右されやすかったのでしょうね。
焦って転職したらブラック企業に入ってしまった?!
70万円も年収がさがり、このままこの会社にいたらヤバイと思い、転職活動を始めました。
最終的に以下の2社から内定をもらい、
- ベンチャー系のSIer
- 流通業大手グループのIT子会社
後者を選びました。
ここなら親会社が超大手なので「何があっても大丈夫だろう」と思ったのですが、超絶ブラック企業だったんです!?
- 毎朝「お客様のために死ぬ気で働く!!!」みたいな社訓を暗唱させられた
- 社長から「おまえらは会社への思いが足りない!!そういう社員はいずれ辞めさせる!!!」という脅しともとれる叱咤激励を毎週2時間近く聞かされた
- 23時より前に帰った社員に社長から「そんなに早く帰って、仕事終わってるの?」とメールがきた
長くいる社員は洗脳されていてゾンビ化してました。やばいと思って2か月半で退職しました。
給料や待遇だけで選ぶとこういう失敗をしてしまいがちです。
私の例は極端なブラック企業でしたが、そうでなくても、給料や待遇は会社の業績によっても変わるので、入社した時に待遇が良くてもその後業績が悪化して給料が下がることは十分あり得ます。そんな時、待遇面だけで選んだ会社だと、その会社にいる意味がなくなってしまい、転職を繰り返すことになります。
そうならないためにも会社は仕事の内容で選ぶべきです。
そうすれば、たとえ待遇が悪くなっても、仕事を続けられますからね。がんばって仕事を続けていけば、いずれ業績が回復して待遇も再び良くなるときがくるはずです!
失敗3. 人から勧められたキャリアを目標にしてしまう
私は元々プログラミングが好きでプログラマーになったのですが、一度目の転職の際に転職エージェントから
「プログラマーは単価が低くて高い給料がもらえないので、設計や要件定義などの上流工程の経験を積んでプロジェクトマネージャーを目指されることをおすすめします!!」
と言われ、それを鵜呑みにして、上流工程やPM路線のキャリアを目指してしまいました。
その結果、仕事もつまらなくなり、技術力も停滞してしまいました。
今はその間違いに気づいて、30代中盤でゲームプログラマーに転身しました。上流工程なんて全くやってません。
やりがいもあるし、お金もちゃんともらえてます。
ですから、会社や転職市場から求められるキャリアではなく、自分がやりたい仕事をしていくべきなんです。
どのみち、自分が望んでいない道を進んでいったら、私のようにブラック企業に入ってしまうなどの壁にぶつかり、本来の道に揺り戻されるものなんじゃないかなと思っています。
そんなわけで、自分の望む道を歩んでください!