職業としてのITエンジニアの『仕事の魅力』
2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されるなど、ITエンジニアの仕事に注目が集まっています。
私がITエンジニアになったのは、けっこう前で2000年のことです。
ITエンジニアになろうと思ったきっかけはゲームでした。
私が高校生の頃、プレイステーション1で、3Dゲームが流行りだした時期でした。三年生になり進路選択で何をやろうか真剣に考えて、「ゲーム作れたら楽しいな」と思い、プログラマーになることを決めました。
ところが、当時は今のようにスマートフォンがなく、ゲームといえばコンソール機のみで、就職先も限られていました。今ならゲーム作ってる会社がたくさんあって就職先には困りませんけどね。
そんな状況なので、企業のシステム開発の方が就職しやすいだろうと考えて、
「ゲームに特化せずにとりあえずプログラミングを学んでおけばつぶしが利くだろう、ゲームは趣味で作れればいいや!」
と決めました。
それで2年間情報処理の専門学校に通って卒業後、業務システムの受託開発をしている会社に就職しました。
こんな風に就職のしやすさに保険をかけた選択だったんですけど、結果的には「ITエンジニアになってよかった!」ということがたくさんあったので、詳しく紹介します。
1. 新しい価値を生み出す能力が得られる!
例えば、趣味でWebサイトを作る場合にも、ふつうのブログサイトではなく、プログラミングで独自機能を持たせたWebサービスにすることができます。うまくいけば、それで起業できるかもしれません。
WebサービスやスマホアプリなどのIT事業は元手を掛けずに起業しやすいので、ITエンジニアのスキルは起業にとても有利です。
Facebookも元々は創業者のマーク・ザッカーバーグが学生時代に一人で作ったものです。自分一人で作ったプログラムが世界を変えるかもしれないって夢がありますよね。
2. モノを作る喜びが得られる!
仕事で作るプログラムは趣味で作るのと違って、好きなものを自由に作れるわけではありませんが、それでも「作る喜び」があります。
決まった仕様のプログラムを作るにしても、「どういう構成で作ろうかな?」という工夫の余地がたくさんあります。
プログラミング技術には、アルゴリズムやデータ構造といった特定の問題を解決するセオリーがあります。また、汎用的に使えるプログラム部品としてライブラリー、フレームワークというものがあります。
これらを「どう組み合わせれば、一番うまく作れるかなぁ?」と考えるのはパズルを解くような面白さがあります。
うまく組み合わせて、きれいにプログラムが組めると、パズルのピースが合わさったような快感が得られるんです。
3. 失業しにくい!
AI(人工知能)の発達によって、機械に仕事を奪われるという話が最近よくされてますよね。
例えば、車の自動運転技術が進めば、タクシーやトラックの運転手は失業することになると言われてます。
実際AIがどこまで発達するかはわかりませんが、これまでの歴史を見ても、機械が人の代わりをするようになった事例はたくさんあります。
私が小学生の頃は、電車の駅の改札で駅員さんがハサミで切符を切っていました。今は自動改札でSUICAやPASMOをタッチするだけですが、昔は切符を買って改札を通る時に駅員さんに切符を渡して、ハサミで切符の一部を切られて通過するという仕組みだったんです。
今だと、遊園地や動物園に入る時に入場券を渡すのをイメージするとわかりやすいと思います(遊園地も自動改札化されてきてますけどね)。
AIが発達すると、ますますこういう機械による自動化が進むと考えられます。
しかし、ITエンジニアは、これらの仕組みを作る側なので、なくなることはありません。
ただ、ひとつ、ITエンジニアという職業にも消滅する可能性が考えられます。
それは、AI自身がプログラムを書くようになることです。
現在のAIは、人間が与えたテーマに対してしか思考することができません。
将棋のAIであれば、将棋の過去の棋譜データを読んで、それを解析し、対戦時にそれを使って次の手を考えるといったものです。AIを作ったプログラマーに設定されたテーマ=将棋についての思考をしてるわけです。
ですから、現在のAI技術の延長であれば、AI自身がテーマを設定し思考することはないので、プログラマーの仕事はなくなりませんが、どこかで技術的ブレークスルーがあった場合、AIが自発的に自分自身をプログラミングするようになるかもしれません。
そうなったら、「映画ターミネーターやマトリックスのようなAIの反乱によるディストピアが待ってるんじゃないか?」とも危惧されています。
あるいは、AIが人間の言葉を理解して、人間からの要望を聞いて、プログラムを書くようになるかもしれません。今SEやプログラマーがやっていることをAIがやる状態です。ここまでくると、私達ITエンジニアも失業の危機を迎えます。
といっても、ここまでくるのは革命的なブレークスルーがいくつも必要です。ですから、ITエンジニアという職業がなくなる可能性は極めて低いと考えていいと思います。
まとめ
ということで、ITエンジニアの仕事の魅力は以下のようになります!
- 新しい価値あるシステムを生み出す力が得られる
- モノを作る喜びが得られる
- AIが発達しても失業しにくい
興味のある人はぜひ目指してください!