ホームお問い合わせプロフィール未経験→就職転職合格率年収の相場ブラック企業判別定時帰りする方法

プログラマSEの『人を動かす技術』 ~上司や顧客も思い通り

2016年10月2日に投稿 → に更新 コミュニケーション アフィリエイトリンクを含みます

「顧客がやたら文句言ってくる、信頼されてないのかな…」
「上司がやたら報告しろと言ってきてウザい…」
「思い通りに人を動かせたらいいのになぁ」

『人を動かす技術』というとPMやチームリーダーのような人たちのもので、エンジニアには縁がないように思いがちですが、使える場面はたくさんあります。

エンジニアの仕事って、コードを書く時は一人ですけど、それまでに多くの打ち合わせをし、作業について様々な交渉をしてますよね。

ですから、人を自分が望む方向に動かせると、とてもスムーズに仕事ができます。

そんな「人を動かす技術」を紹介します。

人を動かす2つの技術

例えば、納期を調整したい時です。「やばい、納期に間に合いそうにないな…」という時に、

  • 納期を延ばす
  • 一部の作業を別の人に担当してもらう
  • 機能を削る

という交渉をしなければなりません。

これはPMやチームリーダーに対してやる場合もあるし、顧客に対してやる場合もあります。その時に使える方法は2つあります。

1. 論理的に相手を納得させる技術

「こういう理由で間に合わないので納期を延ばさせてください/機能を削らせてください」というようなものです。

機能を削らせてもらう交渉の場合は、「この機能がなくても、○○すれば業務は問題なく回ります」と説明できれば納得してもらえます。

別の人をアサインしてもらう場合は、「Aさんは今○○の仕事を担当しているけれど、この仕事は後回しにできるので私がやっている□□の仕事を担当してもらえます」といった感じです。

ポイントは「相手が納得する理由を述べる」ということです。

  • 相手が納得する「間に合わない理由」を述べる
  • 相手が納得する「機能を削っても大丈夫な理由」を述べる
  • 相手が納得する「別の人をアサインすべき理由」を述べる

こうすると、「人を動かす」ことができます。

続いてもう一つのやり方です。

2. 感情に訴えかける方法

案外、人間って論理的じゃありません。特に顧客企業の人たちというのは感情で動いている人が多いように思います。

私たちITエンジニアは一般職の人に比べて、大分論理的寄りの思考をしています。

論理しかないコンピュータとプログラミング言語を通して毎日会話してるので、思考パターンが自然と論理寄りになってるんです。

特に意識することなく論理的回答ばかりしていると、「なんて血も涙もないやつなんだぁ」ってことになりがちです。

以前、私が担当した顧客の中には、無意味としか思えない文句・批判をしたり、確認をやたらしてくる人がいました。

「もっと一生懸命やってください」

みたいな精神論をやたら言ってくるんです。

この人相手に論理的な説明をしても納得してもらえませんでした。

感情的な訴え方が必要なのです。変な話ですが、この場合、論理的に正しいかよりも「一生懸命やってる感」が伝わることが大事なんです。

感情的な顧客をコントロールする方法

なぜこの顧客は「一生懸命やってもらってる感」を感じたいのでしょうか?

不安だからです。

このプロジェクトがうまくいくのか不安で何をすればいいかわからないから、開発チームが「一生懸命やってくれている証」がほしいんです。

「どうすればうまくいくだろうか?」と具体的な方策が考えられないので「もっと一生懸命やってほしい」と精神的なプレッシャーをかけているんです。

こちらにプレッシャーをかけてくるのは、その人自身がプレッシャーを感じていて、その解決策が分からないからです。

プレッシャーの丸投げなわけですね。迷惑な話ですが、そのプレッシャーを取り除いてあげれば解決します。

  1. 前向きな進捗状況(ちゃんと進んでますよ)をこまめに伝える
  2. 頼もしい雰囲気で話す
  3. 「~できそう」のような曖昧な表現ではなく「~できる」のように断言する

こうするだけで「この人頼もしい、この人たちなら、うまくやってくれそうだな」と感じて不安がなくなっていきます。

前向きな進捗状況ばかり伝えていると、後で遅れた時に、「順調だって言ってたじゃないかぁ!!?」と怒られそうですが、「順調だったんですが、状況が変わりました。」と言えばいいだけです。

この時もあいまいに逃げるような感じではなく、はっきりと自信を持って断言する、それだけで「この人頼もしい、安心した!」ってなります。

そして「今は予定より遅れていますが、こうこうこうすれば、状況は改善されます」と言い切れば顧客は安心するはずです。

このように感情的な相手には、不安な感情を満たしてあげる発言の仕方をすればいいんです。

おれの仕事って心理カウンセラーだったっけ?

こういう心理的なやりとりばかりにしていると時折仕事するのがバカバカしくなります。

「おれはこいつの心理カウンセラーじゃないぞ!?」と感じるときもありますが、私たちの目的はプロジェクトを成功させることです。

そのためのベストを尽くすという意味で心理的な仕掛けをするのは重要なことです。

「あまりに感情的な人しかいなくてもう嫌だ」という状況なら、転職を考えたほうがいいかもしれません。

私の場合、6年間同じ顧客企業のシステム開発を担当しましたが、途中から心理的なやり取りばかりになって、バカバカしくなって転職したら環境が一新して仕事の面白さが復活しました。

実際に転職するかは別として時々転職活動するといろいろな会社の話を聞けて視野も広がって楽しいと思います。