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プログラマー・SEが短期間で転職を繰り返すことの良し悪しを考えてみた

2015年1月28日に投稿 → に更新 キャリア アフィリエイトリンクを含みます

IT業界は人材の流動性が高く、人の入れ替わりが他業種に比べて激しいと言われています。

私自身会社員時代10年間で2回転職しました。私個人の意見としては多くの会社で仕事をした方が学べることが多いので転職が多いことは良いことだと考えています。

もちろん、あまりに短いスパンで転職するのは良くないでしょうけどね。あまりに短いと大事なことを学ぶ前に去ってしまうことになるし、雇ってもらった会社に迷惑がかかるからです。

また転職エージェントによると「転職回数が多いという理由で書類選考で落とす企業もある」とも聞きます。

ということで、転職は、自分側の尺度だけでなく、企業側からも考えなければなりません。

そんなわけで今回は、ITエンジニアの転職頻度について考えてみたいと思います。

新卒で入った会社に定年まで勤める戦略

経験する仕事が限られる

一つの会社でしか仕事できないので、経験する仕事が限られます。

もちろん、一つの会社の仕事と言ってもいろいろな仕事があるので仕事自体はいろいろな役割を体験できるかもしれません。しかし、一つの会社のカルチャー(風習、慣習、雰囲気)しか経験できません。使う技術もやはり一つの企業では同じようなものになる傾向があります。

私は今までに様々な会社で仕事をしてきましたが、会社によってカルチャーは全く異なり、ある会社で常識だと思っていたことが別の会社では非常識だったりします。それによって視野が広がりますし、自分に合った会社がどういうものか見えてきます。

出会う人が限られる

通常仕事で出会う人の多くは同じ会社の人です。

ソフトウェア開発のプロジェクトは複数の会社の人間で構成されることがほとんどなので、社外の人とも出会えますが、社外の人であっても自社が関わるプロジェクトに参加する人に限られるので、属性として似たような人が多くなります。

なので出会う人の多様性をどうしても小さくなってしまいます。

人間関係・環境に慣れる手間が一度で済む

一つの会社でずっと働く場合、職場の環境だったり人間関係を一度構築すれば、その後大きく変わることが少ないので、そういった手間が少なくて済みます。

ただ、逆に言えばそれは、しがらみが増えるということでもあります。

信頼が積み重なる

長年一つの企業に勤めれば、長い期間をかけて信頼関係を積み重ねていけます。信頼関係は短い期間でも築けますが、長い期間をかけて築かれた信頼はより強力なものにすることが出来ます。

新卒で入った会社がすごく良い会社ならばOK

新卒で入った会社に定年まで勤める戦略は、入った会社がすごく良い会社で自分に合っていると感じたならばアリだと思います。いわゆる新卒カードをうまく使えたケースです。

しかし、自分に合ってると思っていても、それは単に他社を知らないからそう思っているだけかもしれないので注意が必要です。

1年以内に転職を繰り返す戦略

職場で信頼される前に転職してしまうので重要な役割を任されない

入社して初めの内はその会社の流儀を覚えたり、周囲の人と信頼関係を築くのに費やされます。1年で転職してしまうと、ちょうど信頼関係が出来てきた頃に退職してしまうことになり、重要な役割を任せてもらえません。

一から信頼を得ることを毎回しなければならない

短期間で転職を繰り返すということは、そういった入社時のオーバーヘッド(慣れたり、信頼を築いたり)が頻繁に起きることになります。これは効率が悪いです。

採用側企業からの評価が下がる

1年以内に転職を繰り返している人は次に転職活動する際の採用側企業からの良い評価をしてもらえません。

企業としては社員には出来る限り長く働いてもらって、入社時のオーバーヘッドを小さくしたいと考えているからです。

短期間に転職を繰り返してる人は雇ってもどうせすぐ辞めてしまうんだろうと思われてしまいます。

派遣社員やフリーランスならOK

悪い点ばかり書きましたが良い点もあります。

多くの企業で仕事を経験できることです。ただ、一年以内に職場を変えたいということであれば、正社員ではなく派遣社員やフリーランスで仕事をするのが良いと思います。

派遣社員やフリーランスの人が1年以内にプロジェクトを渡り歩くのはふつうにあることです。雇う側の企業側からしても、必要な期間だけ雇いたいという動機で採用しているので問題ありません。

フリーランスのエンジニアになるのはけっこう簡単です。エージェントに登録すれば仕事を紹介してもらえます。私自身もこの方法で仕事をしています。ギークスジョブみたいなサイトで登録できます。

派遣社員ならパーソルテクノロジースタッフが大手なので案件の選択肢が多くていいと思います。

数年(3年~5年)で転職する戦略

私の会社員時代の戦略はこれです。新卒で入った会社は4年半、次の会社は6年勤めました。

重要な役割も任される

数年間きちんと仕事をすれば、信頼や評価が得られます。なので、ある程度重要な役割の仕事も任されます。

その会社流の仕事の仕方が十分身に付く

3~5年仕事をすればその会社の流儀も十分身に付きます。逆にその会社の常識にとらわれすぎないように注意する必要もあります。

若いうちはOK

3~5年で転職するのはそこまで短いスパンでもなく常識的です。採用する企業側からも悪い評価はされないでしょう。若いうちはこの戦略を取るのもいいのではないでしょうか?

10年に一回転職すると

重要なポジションにも就ける

10年間一つの企業で勤めて、きちんとした仕事をしていけば、かなり高い評価を得られ重要なポジションに就くことも十分可能です。

採用企業側の評価が高い

10年一つの企業に勤めてる人は採用企業側の評価も高まります。この人を採用すれば長い期間、自社で働いてくれるだろうとか、忍耐力のある人物なんだろう等、好意的な評価をされます。

自分に合わない会社だとしんどい

自分に合わない会社だと10年間務めるのはしんどいでしょうから、自分に合わない会社だと感じたら10年にこだわらず、別の職場を探して良いと思います。

良い会社に入った場合はOK

自分に合っていて、給与などの待遇もいい場合には10年とか長いスパンで務めていいと思います。

今いる会社は楽しい?

結局の所、どういうスパンで転職をするかどうかは、今勤めている会社がどうかによって変わります。

今いる会社を気に入っていて、仕事のスキルアップもできているのであれば、その仕事を続ければいいですし、そうでないなら転職すればいいと思います。

一つ心配なのは、転職をしたことがない人で、転職を恐れている人です。「今勤めてる会社が合わなくて、転職したいんだけど、うまくいくか不安で踏み出せない」という場合は勇気を持ってやってみてほしいんです。

「やってみたら簡単だった」ってことは多いし、大抵のことはそうですからね。