プログラマー・SEが転職に必要な能力・スキルは?
「転職したいけど、能力やスキルに不安がある…」という方は多いかもしれません。
私も初めて転職する時には、「大丈夫かなぁ…」と不安を感じていましたが、実際やってみると、思ってたより全然かんたんで「心配して損したわ!」と思いました。
転職に必要なスキルとは、一言でいうと、
「自分の仕事力について、説得力のある説明ができること」
です。
仕事ができるだけではなく、それを面接で表現できないと転職できません。
企業は天才エンジニアを求めているのではなく任された仕事をきちんとこなせる人材を求めています。ふつうの仕事をふつうにきちんとこなせることを表現できればいいんです!
それでは、その具体的方法を紹介します。
ITエンジニアの『仕事力』とは?
基礎的なソフトウェア開発スキル
基礎的なソフトウェア開発スキルがあれば、職場が変わっても応用が効きます。
私の場合、
- 業務システム
- Webサービス
- スマホゲーム
と仕事を変えてきましたが、どの職場でも求められる役割をきちんと果たすことができました。
業務システムとWebサービスは比較的近い技術が使われています。
どちらもWebアプリケーションですから、
- HTML
- CSS
- JavaScript
の知識はそのまま流用できます。サーバーサイドの言語は会社によって違いますが、私が入った会社ではどちらもJavaが使われていたので知識の大部分を流用できました。
使われているフレームワークは違うものでしたが、基礎的なこと
- HTTPとはどういうものか
- アルゴリズムやデザインパターンの知識
- オブジェクト指向の知識
などは同じように活かすことができるのでそれほど苦労しませんでした。
私が参加したスマホゲーム開発では、Unityというゲームエンジンが使われていました。言語はC#です。C#はJavaと良く似ているので、かんたんに覚えられました。
ゲームは、業務システム・Webサービスとは使われてる技術が大分異なりますが、プログラミングの基本(アルゴリズム・データ構造やオブジェクト指向の基本)は変わらないので言語やAPIを新たに覚えることで対応できました。
基礎的な技術をしっかりと身につけていれば、他の環境、分野でもこれまでの知識・経験を応用して仕事ができるんです!
コミュニケーション能力
「技術の基礎知識があったから仕事ができた」と書きましたが、全ての仕事を自分一人の力で出来たわけではありません。
「どこがどうわからないのか」を相手に説明して「どうすればいいか」を聞き出す能力が必要です。これが本来の「コミュニケーション能力」です。
よくいわれてる「コミュニケーション能力」は本来の意味から遠ざかっていて、「性格が明るくて、ノリがよくて、集団になじめる能力」のような捉え方をされています。
しかし、仕事で必要なコミュニケーション能力は、本来の意味である「自分の意志を正確に相手に伝え、相手の意志を正確に理解する能力」つまりは意思疎通能力です。
この点を意識して人と会話すると、環境が変わっても必要なことを必要な相手と意思疎通して仕事ができます。
あなたが自分のコミュニケーション能力に自信がないのであれば、「ノリをよく、元気よくリアクションしよう」とするのではなく、「自分の意志を正確に伝え、相手の意志を正確に理解する」意思疎通能力にフォーカスして取り組むことをおすすめします。
これは決して難しいことではなく、ちょっと意識するだけでできるはずです。
自分のスキルを効果的にアピールするには?
まずは、自分の能力を正確に把握する
「あなたのスキルの長所は何ですか?」と聞かれて、
「○○です!」と即答できますか?
難しいですよね。ですが、これができないと転職の面接で良い評価を得られません。
そこでまずは、自分はどんな良い特徴を持っているかを考えてみましょう!
私の場合、業務システム開発をしていた頃はフレームワークや実装技術などのスキルが他のメンバーよりも長けていたのでそれが強みでしたが、ゲーム開発に移ってからは私よりも経験豊富なメンバーがほとんどなので技術的優位性はなくなりました。
では、「今の私にある良い特徴はなんだろうか?」と考えてみると、「とにかく仕事をなんとかして最後までやり遂げることだ」と気がつきました。面倒な仕事であろうと不得手な仕事であろうと、一つずつ問題を解決していき、時には他人の力を借りて、地味ながらも、仕事を最後までやり遂げる、それが今の私の長所です。
派手さはありませんが、きちんと説明できれば、高評価を得られます。
ですから、派手な特徴(技術力がすごいとか、リーダーシップがある)でなくても、自分が持っている良い特徴を、きちんと説明できれば採用を勝ち取ることができるんです!
相手を納得させるには?
前述した自分の強みを「自分は地味だけど仕事を最後までやり抜く力があります」と説明しても、説得力がないですよね。根拠が示されていませんからね。
そこで、根拠として過去の実績を話します。
例を示します。
私は以前、ECサイト開発のプロジェクトに入ってすぐに厄介な仕事を任されました。
ある機能の仕様を調査して新しい仕様に変更するというものでした。タスクの説明をした人も具体的に何をどう変更すればいいのかわからない状態のようで指示があいまいでした。
とりあえず既存ロジックについて調べてみて、「現状はこうなってるみたいですが、こうしましょうか?それともこうしますか?」と話をして、「そこについては○○さんに聞いてみて」と言われて、その人に聞き、新たに分かったことをフィードバックして、という風に作業を進めて、最後までやり抜くことができました。
私には目立つ派手なスキルはありませんが、あらゆる手段を尽くして仕事を最後までやり抜く力があります。
このような説明をすれば、相手も納得するはずです。
主張を裏付ける根拠を示す、これが大事です。
「自分にはこういう良い特徴がある」と感じているということは、それを裏付ける実績・根拠が必ずあるはずです。それを言葉にすればいいんです。