フレームワークを自作することが無意味じゃない3つの理由
「フレームワークを自作するのは愚の骨頂、自己満足でしかない、既にあるものを使うべき」
このような意見をよく目にします。
確かに生産性という意味では既にあるものを自作するのは意味がありません。
品質においても既存のものを使った方が労力をかけずに品質の高いソフトウェアを作れるでしょう。
それでも、私は「フレームワークを自作することに意味がある」と思っています。
その理由を紹介します。
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理由1. 勉強、技術力向上につながる!
フレームワークを自作すると、技術力が確実に上がります。フレームワークを使うのとは違う領域の技術を扱うことになるからです。
例えば、Webアプリケーションフレームワークを自作する場合、URLのルーティングやテンプレートエンジンの連携方法などを実装する必要があり、これらのやり方を学ぶことが出来ます。使うのと実装するのとは全然違った知識が身につきます。
このような内部的な仕組みを知っていた方が問題解決能力や発想力が広がります。
理由2. 既存フレームワークのブラックボックス部分が理解できる!
フレームワークを作る技術を知ることはフレームワークを使う際にも役に立ちます。
フレームワークを自作することでフレームワークのブラックボックス部分が理解できるからです。
ブラックボックスだった部分が理解できると、そのフレームワークをより効率的に利用する方法が分かったり、機能拡張することが出来るようになります。
それに、既存フレームワークの内部実装が予想できるので、使い方も予想しやすくなり、学習速度が速まります。
もちろん、これらはフレームワークを自作しなくても、既存フレームワークのコードを読むことでも得られますけどね。
理由3. 自分のニーズにピンポイントで合わせたフレームワークを作れる
多くの既存フレームワークは汎用性が高く様々な用途のアプリケーションで使用することが出来ますし、拡張性を備えています。
しかし、それでも自前で作ったフレームワークに比べれば、使い勝手が悪い場合があります。自前で作った物であれば、いくらでも自分が使いやすいように改造することが出来ます。
ですから、自分が作るアプリケーションが特殊なもので、既存のフレームワークにピッタリ合うものがないという場合には実利面でも自作するメリットがあります。
車輪の再開発していいんです!
- フレームワークを自作して知識の幅、深さを増やしたい!
- ピッタリ合う既存のものがないから自分で一から作りたい!
自作したい理由があればいいんです!車輪の再開発していいんです!