プログラマーSEの仕事で『ビジネス書』が役に立った話

2016年10月29日に投稿 → に更新

「ITエンジニアが読むならビジネス書より技術書でしょ?」

と言われればもちろんそうですが、ビジネス書や自己啓発書のような本もソフトウェア開発の仕事にとても役に立ちます。

ITエンジニア版の自己啓発本としてはソフトスキルズという本があります。rebuild.fmで紹介されていたので読んでみたのですが、エンジニアの仕事だけでなく、お金の話など幅広い話題について書かれていてとてもおもしろい内容でした。

この本はソフトウエア開発者用に書かれた本なので、自分の仕事に結びつけて考えやすいですが、一般向けのビジネス書も、うまく取り込めばITエンジニアの仕事に大きく役立ちます。

そんな経験談を紹介します。

プロジェクトの古株メンバーを「盛って評価してしまう」理由

新規のプロジェクトではなく、継続中のプロジェクトに後から参画する時って、先に入ってたメンバーは皆そのプロジェクトにおける先輩になります。

その人達への評価って、初めに感じたものと、1年位仕事した後で大きく変わる場合が多くないですか?

初めは「すごく頼りになって信頼できる人だなぁ」と感じていたのに、あとになって「なんでこんなバカなやつを信用してたんだろう?」ってなるパターンです。

その理由が、認知科学者の苫米地英人博士のビジネス書を読んでよくわかったんです。

脳は場を支配している者を高評価してしまう

人間は臨場感空間を感じている場において、その臨場感を支配している(作り出している)ものにラポール(信頼、好意、尊敬など)を抱く

例えば、中学校に入学したての時には、生徒は皆緊張して、先生とうまく喋れなかったのが、段々と慣れていって、先生にタメ口を聞くようになり、先生にあだ名をつけたり、反論をしたり、ヤンキーの生徒なんかは「先公!この野郎!!」と殴りかかったりする場合もあります。

当初、先生は学校・教室・授業という臨場感を支配していました。支配というかコントロールと言ってもいいですね。それが段々、授業中におしゃべりする生徒とかによって壊されていきます。すると、臨場感の支配者が教師からクラスの中心人物に移っていきます。それによって先生にあったラポール(信頼・好意・尊敬)も失われていきます。

これと同じことがシステム開発のプロジェクトでも起こります。

はじめのうちは元からいたメンバーに「このプロジェクトはこういうもので、お客さんはこうで、こういう体制でやっているんだ」という説明をされることによって、そのプロジェクトの臨場感が作り出されます。

するとその人へのラポール(信頼・尊敬・好意)が生まれます。実際はその人がバカで仕事のできない人だったとしても初めのうちは臨場感を支配されているので、その人を信頼してしまうんです。

親も同じです。

大人になって「俺の親ってこんなバカだったのかぁ?」と感じる理由

人間は知識ゼロの状態で赤ちゃんとして生まれてきて、親から様々なことを教わりながら成長します。つまり、この世界とはこういうものなんだよという臨場感を作られるわけです。

それがだんだんと大人になり知識・経験・能力が増えていくと、親からの臨場感空間の支配が薄れていき「おれの親ってこんなにバカだったのかぁ」と感じます。

こういうことを言うと、「親をバカなんて思うのは人として間違ってるぞ」と怒り出す人がいますが、そういうことではないんです。

言うなれば、

「俺の親って、(自分が思ってたよりは)ずっとバカだったんだな」

と感じるという意味です。それくらい臨場感空間を支配されるとバイアスが掛かって盛った評価をしてしまうんです。

ビジネス書を自分の仕事・生活と結びつけよう!

今回説明した理論を応用すると、プロジェクトに入ったばかりの時に感じるメンバーへの第一印象や評価は少し疑ってかかったほうがいいという教訓が得られます。ラポールによって、水増しされた高評価をしてしまっているはずだからです。

これを少し意識するだけで評価を見誤らないで済むと思います。

このようにITエンジニア向けに書かれていない本でも仕事をしていく上で役立つ本はたくさんあるのでぜひ読んでみてください。

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