プログラマーSEが『速読』できるようになる方法
速読というと目を早く動かす、視野を広げるというようなフィジカルな方法から、フォトリーディングのようなページを写真を撮る用に映像記憶する方法がありますが、どちらも出来てるのか、出来てないのかはっきりわからなかったりします。
いろいろ試したのですが、「ページは最後までめくり終わったけど、内容頭に入ってね~」ってことがほとんどでした。
ITエンジニアが速読したいのは主に技術書ですよね。技術書は一般的な小説やビジネス書とは大きな違いがあります。
それは、人間の言葉で書かれてる部分とプログラミング言語で書かれている部分が別れていることです。
これを考慮に入れたプログラマーSEの速読術を紹介します。
学校で習った本の読み方は遅すぎ!
速読の最初のポイントは、普段私たちはゆっくり読みすぎる癖があることに気づくことです。
学校の授業で音読を何度もさせられましたよね?
「はい、ここ、○○君読んで」と言われて、「なになにが、なになにで…」って声に出して読むやつです。この訓練によって、文字を一文字ずつゆっくり読む習慣が身についてしまっているのです。
音読せずに一人で黙読してる時にも、頭のなかで「なになにが、なになにで…」と音読してしまっています。
これってコンピュータのファイルIOに例えるとバッファーなしのシリアル処理なんです。一文字読む毎に画面に出力→入出力割り込み→画面に出力→入出力割り込み…を繰り返すようなものです。そりゃ遅いに決まってます。
まずはこれをやめることです。
文章のブロック(かたまり)をぱっと見て意味を読みとる読み方をするんです。
文章はかたまりを読む
文章って、一文字ずつ順番に読まなくても、文章のかたまりを見た瞬間に内容が理解できるものです。
もちろん、全く知識のない分野の文章の場合、そうはいかないかもしれません。ただ、その場合は一文字ずつ読んでも理解できない可能性が高いので、読む本の難易度を下げた方が懸命です。
また、技術書は小説じゃないので、一文字一文字順番に味わっていく必要はないので、なおさらブロック読みが良いはずです。
「でも、それってフォトリーディングじゃん?」って思われたかもしれませんが、違います。
フォトリーディングは内容を意識に上げずに潜在意識に対して写し込んでいきます。潜在意識で読むから確かに早く読めるんですが、内容を意識に上げられないので、結局使えないんです。
それに対して、ブロック読みは、文章のかたまりの意味を意識に上げて読んでいくので内容がしっかりと意識上で理解できます。
ソースコードは速読しやすい?
コードを読むときも、ブロック読みは非常に有効です。
コードってインデントが付けれれていて視覚的にわかりやすいのでブロック読みがよりやりやすいと思います。
ただ、初めて見るAPIを使っているコードの場合、かたまりで読んで構造が読めても、意味まで理解できない場合があるので、その場合は初めての部分をじっくりと読んでいきます。
こうやって、かたまりで一気に読むところとじっくり読むところを分けていけばいいのです。
わからないところも止まらず読み進める
私がプログラマーの仕事を始めたばかりの頃って技術書ってどれもすごく難しいと思っていました。
会社にある分厚い本を見た時に「こんなの読めるかよ?」と思って尻込みしていたのですが、勇気を持ってページを見開いてみると、1ページ毎の内容はそれほど難しくなく、それほど苦労なく理解できるものでした。
途中よくわからないページに出くわすこともありますが、そこで止まらずに「とりあえずよくわからないけど、どんな感じのことが書かれてるのかだけ把握しよう」というスタンスで読み進めていくと最後まで短時間で読み切ることが出来ます。
あとの方のページを読んでるうちに初めの方でわからなかったことがわかるようになることも多々あります。だから止まらず読み進め続けることが大切です。
そうして一冊読み切ることが出来ると心のブレーキが外れます。
本に対する心のブレーキが外れる
「技術書は難しくて自分には読めない」→「難しい部分もあるけど、読み進めれば多くのことが得られる」
と変われます。
それを、いかに速くできるかがポイントです。
「一冊読み切ったけど、6時間かかったぁ」だと次の本を読む心理的ハードルが高くなってしまいます。「また、6時間かかるのかぁ」と。
「全部は理解できなかったけど1時間で大体はざっと把握できたな」という読み方であれば、その後もう一度じっくりその本を読んでみてもいいですし、別の本を読み始めるのにも楽な気持ちで臨めます。
まとめ
まとめると以下のようになります。
- 文章を一文字ずつ読んで頭の中で音読するのをやめる
- 文章はブロック(かたまり)単位で内容を把握する
- コードはかたまりとして捉えやすい
- 途中わからないページに出くわしても、止まらず読み進めることであとで理解できる場合がある
ぜひ試してみてください!