プログラマーSEが仕事に使える『質問力』
「うまく質問できると相手の本音が引き出せたり、話がまとまるよな…」
「質問することによって会話が弾む」みたいな話がよくありますが、それだけでなく、質問には、
- 問題を解決する
- 膠着した状況を突破する
といった強力な力があります。
今回は「仕事に使える質問」を紹介します。
問題を指摘するのは、逆効果?
「お客さんが仕様をなかなか決めてくれない、社内の要望をまとめられないせいでスケジュールが遅れている」
ということはよくあります。
それを直球で、
「そちらが仕様を決めてくれないせいでスケジュールが遅れてます。早く決めてください」
と言うと、ケンカになります。
「こっちだって一生懸命やってるんだ、開発側が良い案を持ってこないからいけないんじゃないか?!!」
と非難し合うことになってしまいます。
言い方をちょっと変えるだけで結果はまるっきり変わります。
指摘ではなく質問という形で問いかけると、角が立たず、前向きに問題解決しようという思考に変えることができるんです。
解決策について質問しよう
- どうしたら社内の要望をまとめられますか?
- どうしたら仕様を決められますか?
- そのために私たちにできることはありませんか?
と言えば、「この機能を詳しく説明する資料があると関係部署を説得しやすくなります。」というような回答が得られるかもしれません。
大きな前進です。敵対関係から協力関係へと変えることができました。
質問することで角の立たない問題指摘ができて、その結果、協力関係を築けたのです。
質問されると脳は喜ぶ!
「どうしたら仕様をまとめられますか?」と質問されると、脳は喜んでその解決策を考え出します。するとクリエイティビティが発揮されて解決策が出てきます。
逆に、今うまくいかない状況は、「なんで、仕様がまとまらないんですか?」とマイナスの質問をしているから引き起こされているとも考えられます。
このような質問をされると、仕様がまとまらない理由を脳は考え出します。
「ステークホルダーの誰々さんが自分の責任になりたくないから、決めないせいで、他の人も自分の責任になりたくないから黙り込んでいるからだ」
というようなうまくいかない現実が見えてきて、そこにフォーカスすることでうまくいかない現実が強化されてしまいます。
「私が悪いんじゃない、あいつらが悪いんだ」と考えることで、状況を改善する思考や行動がとれなくなります。それによって悪い状況が固定・強化されてしまうということです。
そこで「どうしたら仕様を決められますか?」というプラスの質問をすると、脳の方向性が切り替わり、解決する方向に向かって思考し、行動するようになって現実が変わります。
ですから、質問は思考の方向性を切り替えることに使えます。ぜひ活用してみてください。