プログラマーSEが転職してキャリアアップする方法と注意点
私もそのような職場で仕事をしていながら、なかなか転職する決心がつかないでしました。
ある日、思い立って転職を決意しました。そしたら、思ったよりも簡単に内定をもらえて、年収も上がりました。
「もっと早く見切りをつけて転職すれば良かった…」
と今では思っています。とはいえ、すべての人が転職すべきなわけではありません。今いる会社でキャリアを積んでいったほうがいい場合もあります。
そんな観点を踏まえて「転職してキャリアアップする方法とその注意点」を紹介します。
下流工程ばかりでは将来性がない?
私が新卒で入社した会社は社員数80名程度の零細システムベンダーでした。仕事は全て二次請け・三次請けのSES(人材派遣業)でした。
要件定義や基本設計などの上流工程に関わることはなく、設計が終わった段階での仕事がほとんどでした。
私自身はプログラミングが好きなので、それでもよかったのですが、転職エージェントに相談した所
「上流工程をやっていかないと安くこき使われるだけだから、上流工程の仕事ができる会社に転職した方が良い」
と言われました。
今となっては、このアドバイスが半分正解で半分間違いであることが分かります。
- 業務システムのSIerで仕事を続けるならば、上流工程をやってかないとダメという意味では正解
- Webサービスやスマホアプリ・ゲームなどの自社製品・サービスを開発運営しているような会社で働くならば、間違い
自社製品・サービスを開発運営しているような会社でなら、ひたすらプログラムを書く仕事をしていても、スキルの伸びしろはあるし、高い収入も得られるます。
SIerでプログラミングだけしているようでは、同じようなレベルの開発ばかりで、スキルの伸びも止まるし、収入も増えていきません。SIerではプログラマーよりも、上流工程を担当するSE・コンサルタントやプロジェクトマネージャーの方が顧客に高い報酬を請求できるので、そのような職種にシフトしていかざるを得ません。
当時はそんなことを知らず、エージェントのアドバイスに従って転職活動をしました。
転職先は社員数4800人の東証一部上場のSIerに決まりました。
二次請けが中心ですが一次請けの仕事もある会社でした。まぁ、2チャンネルではぼろくそに言われてるような会社だったんですけど、年収も大幅に上がってお金的には大満足でした。
上流工程は難しいって言うけど…?
転職先では、
- 企画
- 要件定義
- 基本設計
等の上流工程やチームリーダーも経験できました。
SIer業界では、上流工程やプロジェクトマネージメントがことさらすごく難しいかのように言われていますが、実際やってみるとそこまで難しいものではありませんでした。
プログラミングとは違う頭の使い方をする面はありますが、特別難しくもありません。やるべきことをやっていけばいいだけです。
プログラミングの場合、こういう仕様のものを作ればいいというやるべきことがわかっていても、その具体的ロジックを考えるのが難しいわけです。
それが、上流工程やマネージメントの場合、ただやればいいだけです。上流工程やマネージメントの方がやることの幅は広いかもしれませんが、タスクの純粋な難易度はプログラミングの方が高いと思います。
一方、SIerは顧客に「プログラマーよりもSE、PMの方が高度で難しい仕事なんです」と言って高い報酬を要求しています。しかしこれは、純粋に仕事の難易度ではなく、高い報酬を得るためのビジネス戦略の問題です。
とはいえ、業務システムのSIerで仕事を続けていくのであれば、上流工程やプロジェクトマネージメントをしていった方が会社の売上に貢献できてその結果高い給料をもらえるのも確かです。
自分がどういう会社でどういう仕事をしていきたいかを一度じっくり考えてみるといいでしょう。
環境によって自分の能力が決まる
「すごいエンジニアに俺はなる!」
と意気込んでも、周りにいる人が
「プログラミングなんてめんどくさいし、つまんない、公務員になればよかったー」
なんて言ってる人ばかりだったら、少しずつその影響を受けてしまいます。
逆に技術が大好きで、昼食時の会話も最新技術の話題ばかりという環境にいれば、その人たちと切磋琢磨することで自然と自分を向上させることができます。
つまり、キャリアアップするポイントは仕事の内容だけでなく、
- 職場にいる人
なんです。
ということで、これらのポイントを意識して転職活動をすれば、自分に合った職場がきっと見つかると思います!