日本のプログラマーの地位が低い理由
私自身、プログラマーとして仕事をしてきた中で、エンジニアの地位の低さを感じたことがあります。
その経験を踏まえて、地位が低い理由とそれに対する向き合い方を紹介します。
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理由1. 比較対象がシリコンバレー
地位が低いと感じる理由は二つあります。
一つはSIerのプログラマーとシリコンバレーのソフトウェアエンジニアを比較しているということです。
SIerのプログラマー、いわゆるPGみたいなものとシリコンバレーのソフトウェアエンジニアを比較したら日本のプログラマーって地位が低いよなっていうふうに思われると思います。
例えば単純な話、年収が全然違うとか、技術の水準・レベルも違います。
SIerのプログラマーは作ってるようなシステムの受託開発とシリコンバレーで世界的にスケールしてるようなあのサービスのを開発する技術っていうとレベルが違います。
会社としてもエンジニアとしてもやってることが全く違うものを比較してるから日本のプログラマーって地位が低いよねって感じられるというのがあると思います。
理由2. SIer特有の序列
もう一つの理由はSIerでは、SEよりもプログラマーの方が単価が高いので、SEより単価が低いPGのちいがが低いってことになります。
SIerとはふつうの一般の事業会社から「こういうシステムを開発してください」って依頼されて開発するような会社です。
例えば、三菱東京UFJ銀行から「オンラインバンキングシステムをつけてください」って言われてそのためのエンジニアを例えば一人派遣する毎に、
・プログラマー一人に対して70万円払います
・SE一人に対して80万円払います
みたいなことになります。
プログラマーよりSEの方が一か月分の仕事の単価が高いんです。
まりは日本のプログラマーというよりも、日本のSIerのプログラマーの地位が低いってことなんです。
自社サービス系企業には職業の序列はない
プログラマーにもいろいろあって自社製品自社サービスを開発する会社だと、私もフリーランスになってから何社かそのゲーム開発でのプロジェクトに参加しました。そこではエンジニアの地位がSIerよりも高くて、何ていうかエンジニアの地位が高いというよりはそれぞれの職種へのリスペクトがあったんです。
自社サービスのプロジェクトチームは、
・プロデューサー
・ディレクター
・デザイナー
・エンジニア
・運用保守
という構成でチームを組まれています。
おそらくプロデューサーが会社的には一番偉いだけど、いかにも偉そうって感じじゃなかったんです。
序列ではなく役割の違い = リスペクト
プロデューサーとかディレクターはそのサービスの企画を作れるけどシステムは作れないんでソフトエンジニアに対するリスペクトが生まれます。
じゃあエンジニアだけで全部作れるかっていうとそんなこともなくてデザイナーがいるからその見栄えが良かったり、使いやすかったりするデザインがあるわけです。
デザイナーはデザインはできるけどシステムの実装できないから、自分がデザインしたものを実装してくれるエンジニアに対するリスペクトがあります。
そして、運用保守の人達がサーバーがちゃんと動いてるかどうかを確認したり、イベントとかのオペレーション「何日に特別のガチャのイベントをやります」みたいなオペレーションをしてるからユーザーを楽しませることができるんです。
それぞれ自分ができることをやって、できないことを他の役割の人がやってくれているという、上下関係じゃなく互いにリスペクトがあって良い職場だな思いました。
SIerにも良さはある
SIerだと単価が高いから偉いみたいなこととか、PMが指揮命令してるから偉いみたいな感じになっちゃってるのが残念です。
そうなってしまう理由としては、労働に対して顧客企業からお金をもらうっていうビジネスなんて、もらえるお金によって上下関係が決まってしまうのかなと思います。
じゃあSIerってそんなだめなのっていうと別にそんなことなくて、僕も10年ぐらいやってたけどSIerのいいところはまず入社しやすいことです。
最初のスタートとして「プログラマーになりたい、IT エンジニアになりたい」っていう人があのSIerと自社サービスの会社を受けてや自社サービスの方は受からなかったけどSIerにじゃ受かったとします。
SIerで1年とか2年とか経験を積めば、プログラマーの経験者になれるんです。
経験者として、再度自社サービス系の会社に応募すれば良いんです。
あるいはSIerの仕事を気に入ったら別のもっと条件のいいでSIerに転職して年収アップするみたいなことをやるのもいいでしょう。
少しずつ良い職場環境へ移ればいい
私もそういう感じでステップアップしてきました。
新卒で入ったSIer(80名ぐらいの会社)はあんまり年収が良くなかったんで、東証一部の大手のSIerにかんたんに転職できたんです。
その後、事業会社のIT子会社に転職して、さらにフリーランスに転身して今に至ります。
とにかく最初のスタートさえきれれば、その後は身につけたスキルを元に次の職場に移ることができます。
最初に入りやすい所っていうのがあるとスタートが切れます。
そういう意味で入りやすいIT系企業としてSIerがあることはすごくいいことだと思います。
ということで、シリコンバレーと比べちゃうと日本のプログラマーって地位が低いねって思っちゃうかもしれないけど、そもそも国もやってるこもが違うから、そこは比べても仕方がありません。
とにかくITエンジニアとしてスタートを切って、そこから次のステップへと進んでいく、それを繰り返していく、それが大事なのかなと思います。