文系のSE・プログラマが転職する前に考えるべきこと
「理系の同期に比べて自分は向いてない気がするかも…」
「文系でもエンジニアとしてやっていけるかなぁ?」
一般的にSE・プログラマは理系の職業とされていますが、実際のところどうなんでしょうか?
私は高校二年生の時に文系コースを選択した文系人間でした。
高三の一学期に受けた模試で偏差値が48だったのを見て、
「偏差値48から受験勉強がんばってもたいして大学いけないよな、だったら、いま勉強する分を社会人になってからも勉強し続けるということにしよう!」
と考えて、大学に行かず情報処理の専門学校に行ってプログラミングを学びました。
文系の私でしたが、特別な努力をしなくてもプログラミングできるようになったんです。
その後、プログラマーに就職していろいろな職場で働きました。
どの職場でも、半分は文系出身の人たちでした(全員に聞いたわけではないので正確な割合ではありませんが)。私の経験上、「文系だから知識が足りなくてできない」という仕事は一つもありませんでした。職場の人に聞きましたが、皆同意見でした。
なので、もしあなたが、
- 自分は文系だからエンジニアは向いていないんじゃないか?
- エンジニアの仕事は難しすぎて、別の職業にしようか…
と思っているのであれば、もう一度、よく考えてみてほしいんです。
そんなわけで今回は「文系のSE・プログラマが転職する時に考えるべきこと」を紹介します。
ほとんどのシステム開発に高度な理系の素養は不要
プログラマーが理系の職業だというのはその通りでしょう。プログラミングは論理の積み重ねであり、数学と似た要素を持っています。
だからといって、ほとんどのシステム開発では高度な数学は不要です。
- DBからデータを出し入れする
- 入力データの間違いをチェックする
などの「手順」を書いていくだけだからです。
もちろん、高度な数学を使うシステムもあります。ECサイトのレコメンドエンジンを作るにはベイズ推論という数学理論が使われていますし、Googleの検索エンジンにも数学の線形代数が使われています。
ですが、私たちが入社するようないわゆるふつうのSIerやサービス運営企業では、数学ではなく「手順」を構築していくことがほとんどです。
「手順を書く」って「文章を書く」ようなものです。むしろ、文系の方が向いているとさえ言えるかもしれません。
文章を書くと言っても、プログラミングは小説のような文章を書くのではなく、コンピュータへの命令を淡々と書いていく作業なので、作家のような文才もいりません。
嫌々仕事をしてる人は学ばない
プロジェクトのメンバーと技術書について話していたら
「俺、今まで技術書なんて買ったことないわ」
と言う人がいました。この人は理系出身の人でした。こういう人はけっこういます。
- 業務システム
- Webサービス
- スマホゲーム
と様々なプロジェクトに参加しましたが、業務システム開発のエンジニアは自ら技術書を読むような人は少数派だった気がします。
一方、Webサービスやゲーム開発の職場だと本を読んだりWebサイトなどで勉強してる人が多いようでした。つまり、
なぜ、そうなるのでしょうか?
- 業務システム開発の仕事 = 仕事がつまらなく嫌々やってる
- Webサービス・ゲーム開発の仕事 = 仕事が面白いから向上心がわく
ってことなのでしょう。
もちろん、業務システム開発の仕事を面白いと思ってやってる人もたくさんいるでしょうけれど、傾向としてはつまらないと感じながら嫌々仕事してる人の割合が高いと感じます。
つまらない仕事をしてる人は仕事へのモチベーションが低いから、向上心がわかず、自ら学ぼうとしません。
あなたがそうならないためには、面白い仕事をすることが重要です。
文系出身か理系出身かの問題ではないんです。
あなたにとって面白い仕事をしよう!
先ほど、業務システム開発は多くの人にとってつまらないと言いましたが、あなたにとって業務システム開発が面白いのであれば、何の問題もありません。
業務システム開発に限らず、今あなたがやっている仕事をつまらないと感じているのであれば、転職して面白い仕事ができる環境へ移るべきです。
そうしないと、あなたの才能が無駄遣いされてしまいます!
「おれは特別な才能なんて持っていない、大げさだなぁ…」
と思われたかもしれません。しかし、あなたはプログラミングという特別な能力を持っています。人類の中でコンピュータのプログラミングができる人間は限られています。
それに、現代社会の発展の多くはIT技術によるものです。30年前はインターネットも携帯電話もありませんでした。10年前はスマホだってありませんでした。これらのテクノロジーがどれだけ私たちの生活を変えたでしょうか?
これらを生み出したのはあなたや私のようなITエンジニアです。私たちは人類の中で超貴重な才能を持った人材なのです!
そんなあなたが、つまらない仕事をやっている場合ではありません。
私は10年ほどJavaの業務システム開発していましたが、もっと面白い仕事をしようと決心し、Webサービス・スマホゲーム開発のエンジニアに転身できました。一歩踏み出せば、やりたい仕事・面白い仕事ってできるんです!