プログラマーSEが転職でキャリアダウンするパターンと解決策
「前の会社にいた方がマシだったかも…」
ITエンジニアの転職って成功の方が多いイメージですけど、失敗するケースももちろんあります。
キャリアアップするために転職したのに、却ってキャリアダウンしてしまったというのもその一つです。
私はこれまでに三度転職し
- → 零細SIer(社員80人)
- → 東証一部上場独立系SIer(社員5000人)
- → 大手流通業グループIT子会社(グループ社員50000人)
- → フリーランス
- → ECサイト開発運営ベンチャー(社員10人)
- → 大手ブログサービス運営企業(3500人)
- → 大手コンシューマゲームソフト開発企業スマホ部門子会社(社員600名)
といろいろな業種の会社で仕事をしてきました。この中でキャリアダウンしたケースもありました(リーダーだったのが、次の職場ではメンバーとなった等)。
そんな経験から得た教訓を紹介します。
そもそもキャリアダウンの定義は?
キャリアとは「経歴」です。
経歴が下がるとは、何を意味するでしょうか?
- 職位が下がる
- 仕事の難易度が下がる
- 仕事の価値が下がる(=給料が下がる)
一般的にはキャリアダウン = 職位が下がるを思い浮かべますが、仕事の難易度や給料が下がれば、それは経歴の価値が下がるので大きな意味ではキャリアダウンといっていいでしょう。
では、それぞれが起こるパターンを考えていきます。
1. 職位が下がるパターン
例えば前職では主任でチームリーダーだった人が転職先では平社員のメンバーになるというのはよくありますよね。
これは、業種を変更した時に起こりやすくなります。
例えば、業務システム開発をしていた人がゲーム開発の会社に転職した場合、いくら前職で主任やチームリーダーをやっていたからといって、その人がゲーム開発の会社に入ってすぐにチームリーダーを務められるかというとそうはいきません。ゲーム開発の経験値がないですからね。
この場合、メンバーとして入り、リーダーや他の社員から仕事を学んで経験を積んでいきます。別業種でリーダーまでやったことある人であれば、リーダー業務の本質は分かっていますから、転職先での経験値を積めば、すぐにリーダーができるようになるはずです。
このパターンであれば、キャリアダウンは一次的なので問題ありません。
では、同業種間の転職で職位が下がった場合どうなるでしょうか?
業務システム開発をしているA社で主任(チームリーダー)だった人が同業B社で平社員(メンバー)になったとします。
チームリーダーの実力がある人がメンバーとして仕事をした場合、メンバーの立場でありながらリーダー視点を持ってリーダーや他のメンバーを手助けすることができます。めきめき活躍することになるので、すぐにチームリーダーに抜擢されるはずです。当然職位も平社員のままではないはずです。
よって、転職で職位が下がるのは一時的なので長い目で見ればキャリアダウンにはならないということです。
2. 仕事の難易度が下がる
こちらも職位と同じように考えてみましょう。
他業種に転職した場合、その分野の初歩的な仕事から始めることになるので、仕事の難易度は下がりますが、前職の経験を応用すれば、早く新しい仕事を身につけられるので、自ずと難易度の高い仕事ができるようになります。
同業種に転職して、仕事の難易度が下がった場合は、楽勝で仕事を片付けられるので、すぐに周りから評価されて難しい仕事が飛んできます(良いかどうかは考えようですが)。
ですから、これまたキャリアダウンは一時的なものであって問題ありません。
3. 仕事の価値が下がる(=給料が下がる)
こちらも同様に考えでみます。
他業種に転職した場合、その仕事の初心者なわけですから、できる仕事の価値は下がります。しかし、前職の経験を活かせば、ゼロからその仕事を始めた人よりも早く、スキルが身に付くので、自ずとできる仕事の価値は上がっていき、給料も上がっていくでしょう。
同業種に転職して仕事の価値が下がった場合はどうなるでしょうか?これは問題です。
スキルがあるのに給料が下がるということはその会社はスキルのある人に高給を払う意志がないということです。このような会社ではいくらがんばっても給料に満足はできないでしょう。
この場合は、もう一度転職して、良い会社に入り直すのが良いと思います。
まとめ
- 職位と仕事の難易度は一時的に下がっても良い
- 異業種への転職で給料が下がるのはOK
- 同業種への転職で給料が下がるのはNG
となります。3だけ注意すればいいだけなので、かんたんですね。実際、同業種への転職で給料が下がるケースは滅多にないと思います。そんな会社採用されても内定蹴ればいいだけですからね。