アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ 香取薫、佐藤真紀子
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Contents
- 全体的な印象としては、
- バータは動かす力。
- バータを減らすもの:
- ピッタは変換する力
- ピッタを増やすもの:熱と怒り。
- 青年期から壮年期まで:
- ピッタを減らすもの:
- カパは抱きしめる力、結合させる力、そして維持や安定。
- カパを減らすもの:
- ドーシャを増やしてバランスをとってはいけない。
- セルフチェックシートの結果からの教訓:
- 加熱した蜂蜜は良くない理由
- ストレスや食べ方の間違いによってアグニが乱れると、消化不良になり、私たちの体の中にアーマ(未消化による毒素)が作られます。
- 食事の前後にすること
- アーマをなくす方法:
- 白湯の効能:
- 自分のアグニの力では消化しきれないほど、重いものを食べないことが重要。
- 重い軽いを決める一つの要素に密度がある。
- 植物繊維の多い葉物野菜を生で食べると、消化に時間がかかるので重い。
- 軽いものでも、量をたくさん食べれば重性になる。
- 新しい細胞が作られるとき、質の良い材料があれば質の良い体組織が作られるが、
全体的な印象としては、
インドの風土やインド人の体質に合ったものであり、日本の風土や日本人の体質には合っていないものもたくさんあるように思った。
例えば、発酵食品や乾燥させたものは良くないとか、牛乳は良いといったようなところ。参考になるところもあったので、そこは取り入れていきたい。
バータは動かす力。
バータを増やすものは、冷えと乾燥と動きすぎ。動きには心の動きもあります。つまりショックも入る。体に対する強いショックも同様。体を冷やすと皮膚の乾燥性が上がり、寒さによる震えで動きが増えて変動性も上がる。
バータを減らすもの:
• オイルマッサージ
• 甘いお菓子や塩気のあるおやつを食べる
• 温かいスープを飲む透明で香りのない、焙煎せずに搾った太白胡麻油
ピッタは変換する力
消化力に大きく関わる
ピッタを増やすもの:熱と怒り。
怒りや悲しみ、恐怖など、心の動きが原因となってピッタが増えることもある。ピッタが増えれば怒りが出てくるので、悪循環に陥ってしまう可能性もある。
青年期から壮年期まで:
アーユルヴェーダでは70歳までを壮年期と指す。子供の胃潰瘍などはあまり聞いたことがないのはこのため。
ピッタを減らすもの:
ギーと宝香(ほうこう)。
冷たいものを飲食すればいいと考えがちだが、消化力を弱らせるので消化不良になってしまう。
なのでピッタを減らそうと思ったら、物理的に温度が低いものではなく、冷たい性質を持ったものを摂ればいい:
• 氷砂糖
• 牛乳
• 甘い果物など
特に効果があるのはギー。ピッタには生臭いという性質もあるので、反対に良い香りを嗅ぐことも役に立つ。
バラ、ハス、白檀などの香りには、特に強い冷却性がある。
カパは抱きしめる力、結合させる力、そして維持や安定。
小麦粉に水を混ぜてこねると、バラバラだった粉が水の力によって結合してまとまり、一つの塊になる。水が小麦粉を抱きしめているということ。
これが、水に象徴されるカパの力。
魚、レンコン、ヒシの実、カパを上げる
カパを減らすもの:
• 運動
• ハチミツ
• ドライマッサージ
ハチミツは甘いのにカパを減らす効果があるタオルで乾布摩擦するのも効果がある。
ドーシャを増やしてバランスをとってはいけない。
冷え性だから、温かくなるためにピッタを上げようとして唐辛子を食べるのは間違い。一時的に体は熱くなるが、温性以外のピッタの性質も一緒に増えてしまう。
ピッタの流動性が上がると、痔などの出血性の病気になる可能性がある。
だから、冷え性になったら唐辛子ではなく生姜を食べる。
生姜には、冷性を持つカパとヴァータの両方を減らす性質がある。カパとヴァータが減れば、結果的に少しピッタが増える。
セルフチェックシートの結果からの教訓:
• ヴァータ:12
• ピッタ:13
• カパ:9
むやみに喋るのをやめて無口になればカパが増える。ゆっくり喋るのもカパが増える。
貝原益軒の養生訓に通じる。
不慮の事態に対して、
驚く、動揺する、臆病だというのがヴァータの性質。
チャレンジしようとする、大胆で勇気があるのもピッタ。
静観するのがカパ。
成瀬雅春さんの言うようにまずは落ち着くことが大事(静観する)に通ずる。
加熱した蜂蜜は良くない理由
2008年に発表された富山大学和漢医薬学総合研究所と金沢大学の共同研究によると、生ハチミツを100度で30分間加熱すると、ハチミツのAGEsが加熱していないハチミツに比べてなんと8倍以上も増加していることが分かった。同じ条件で加熱しても、そこにターメリック(ウコン)が加えられていると、AGEs の増加は 1.5 倍にしかならない。ほとんどの日本で市販されている蜂蜜は、加熱処理が施されている。水分を飛ばしていくためだろう。60度までならば酵素が壊れないとか、45度から香りや酵素に変化が生じるという経験則など、様々な見解がある。決定的なデータはまだない。
アーユルヴェーダの古典書には、高熱を出した病人が蜂蜜を食べると毒になると書かれているので、そこから考えると、およそ40度以下の加熱に留めるべきというのが妥当だろう。しかし、インドでは直火で熱をかけるのでなければ、それほど悪くないという考え方もある。厳しい法律の下でハチミツの処理をしている国、例えばドイツなどから輸入されたハチミツを買うしかないのかもしれない。
それでも船便で赤道を越えてきた場合などは、コンテナの中で長時間40度以上の熱がかかってしまう。
ストレスや食べ方の間違いによってアグニが乱れると、消化不良になり、私たちの体の中にアーマ(未消化による毒素)が作られます。
アーマは粘り気があり、濁ってベタベタする性質のもの。
最初のうちは粘度も薄く、体内を漂っているだけなので、この状態のうちに燃やしてしまえばいい。ためてしまうと厄介で、体の弱い部分や古傷にくっつき、そこに病気の根を作っていく。
食事の前後にすること
- 食事の前:
(a) 生姜を食べるよう勧められている
(b) ほんの少しワインなどの食前酒を飲むことも勧められる - 昼食の後:
バターミルクが勧められる
和食の最後に緑茶を飲むが、これも渋みのものだ。渋みはドーシャのバランスを整え、食事の最後を締めくくってもくれる。塩味、酸味の強い和食とうまくバランスが取れるコンビネーションである。
食事の前と後、このタイミングを活かせばただの水でさえも薬として使える、と古典書には書かれている。痩せたい人は食事の前に少し水を飲めば、食欲をうまく落とせる。太りたい人は食事の後に水を飲むようにすれば、体重を増やすことができる。
アーマをなくす方法:
- 舌の苔を掃除する
- 白湯を飲む
- 生姜を食べる
- 食事を抜く(液体断食など。週1回程度にとどめ、長期間は行わない)
- 重い食事をやめてお粥にする。ルビースープを飲む
- 運動して汗をかく
白湯の効能:
白湯を飲んだだけで「便秘や下痢が改善した」「体重が減った」「肩こりが治った」「むくみが消えた」など、たくさんの報告がある。水でさえ、うまく使えば薬になる。
白湯は普通に沸かしたお湯でも良いが、煮詰めたものの方が作用が高いとされる。1リットルの水をやかんに入れた場合、半分の500mlになるまで蓋をしないで煮詰める。
そうやって作った白湯はほんのり甘く、消化に軽く温かいので、ヴァータとカパの両方を減らす効果がある。
消化力を上げて食欲を増進させるだけでなく、風邪や喘息にも効果があり、老廃物の排泄を促す働きもあるので、便秘や鼻づまり、ガスがたまっているときにも効果的。ヴァータの方向性を正しくするので、しゃっくりのときにも使える。
夏はこのようにして作った白湯を湯ざましにして飲んでも構わないが、温かいうちにポットに入れて、お茶代わりに少しずつ飲むのが理想的。ミネラルウォーターを使う必要はない。
岡山県立大学の研究によると、10度の冷たい水と37度のぬるま湯を飲んだときを比べると、37度のぬるま湯を飲んだときの方がエネルギー消費量が高まります。
温かい白湯は、体内のアグニ神(消化の炎)が燃やす力を助けています。
自分のアグニの力では消化しきれないほど、重いものを食べないことが重要。
肉、魚、乳製品、ナッツ類、油脂類などは消化に重いです。スポーツや肉体労働をして、消化の火(アグニ)が強くなっている人は、毎日食べても構わない。消化力が強くなる冬にも、重いものを摂る必要がある
特に牛肉、レンコン、ゴマペースト、パスタ、キノコ、チーズなどの乳製品は消化に重い。
消化力が弱くなる夕食には勧められない。
重い軽いを決める一つの要素に密度がある。
肉の中で一番重いのは密度が濃い内臓肉。特に代謝の一番最後にできる生殖組織は最も重い。一番軽いのはもも肉。
植物であれば根が一番重く、茎、実、花、葉の順に軽くなる。
活発な動物より、活動的な動物の肉の方が軽い。大型・小型であれば、小型の方が軽い。
動物には育った環境の性質が入り込むので、沼地で育つ水牛のミルクは重く、乾燥した岩場を跳ね回る山羊のミルクは軽くなる。
加工法や量によっても、重性は変わる。
植物繊維の多い葉物野菜を生で食べると、消化に時間がかかるので重い。
調理することによって軽くなる。
軽いものでも、量をたくさん食べれば重性になる。
穀物の粉は、炒って食べれば軽いが、団子にすれば重くなる。
新しい細胞が作られるとき、質の良い材料があれば質の良い体組織が作られるが、
乾燥した野菜や肉、腐ったもの、酸味、塩味、辛味、アルカリ性の強いもの、重曹を多用したものなどを食べていると、質の良い体組織が作られず、体全体の質を落としてしまう。
その上、元気の元であるオージャス(生命素)もあまり作られない。オージャスの一つ手前で作られる生殖関係の体組織も粗雑なものになってしまう。その結果、インポテンツや倦怠感、慢性的な疲労感に悩まされる。
乾燥した肉や腐敗した肉は内的な力は全く消失しており、体に積極的に有害であるとまで古典書『スシュルタ・サンヒター』には書かれている。
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