プログラマーSEが『心のブレーキ』を外す方法
「仕事やりたくねぇ、ブレーキかかりまくりだわ…」
「会社行きたくない。これも心のブレーキ?」
「心のブレーキを外しましょう!」と自己啓発書やビジネス書によく書かれています。
- これまでの人生で我慢していることをやってみよう。
- 自分には無理だと思って、はなっからあきらめてることはないか?
- そういう心のブレーキを外すことで素晴らしい人生を生きられるんです!
という話です。
これをプログラマーSEの仕事に当てはめて考えてみました。
後回しにしてしまう理由
プログラマーSEの仕事に掛かりやすいブレーキの一つは、一行目のコードを書く時のブレーキです。
- なんかめんどくさいなぁ…
- 難しそうだなぁ…
とその仕事を避けてしまっていつまで経っても取り掛かれない、そんなことってありますよね。
別の仕事ばかりやっていつまでも後回しにしたり、同僚と雑談をしてしまったり、飛び込みの仕事や打ち合わせが入ると「やったー、後回しにできるぅ!」と心の中で喜んだりしてしまいます。
こういう時、何がブレーキになってるかというと恐怖心なんです。
恐怖心がブレーキになっている?
正確に言うと、期待通りにならない恐怖です。
「プログラムを書いたら、すぐに思った通りに動いてほしい。でも、このプログラムは厄介だからそうはならなそう…」
という思いです。
解決策は、作業を細かく分けて、ちょっとでもいいから始めることです。
やってみたら、思ってたよりたいしたことなかったってことはよくあります。というか、大抵そうです。
作業を細かく分けると、期待することも小さくなります。
「逆にプログラムを完成させる」という単位でやろうとすると、期待が大きすぎて心にブレーキがかかってしまいます。
ですから、まずは、一行書くことだけ目標にするんです。
一行書くだけなら、怖くありません。苦労もしないし、失敗もしません。一行書き終えたら、成功です。まずは一行書けることを期待するんです。
やり始めたら気分が乗ってくるものです!
一行書いたら、本当にその作業をやめても良いことにします。しかし大抵の場合、一行だけでなく数行書けるはずです。
そして数行書くと勢いがついて、その作業にのめり込めるかもしれません。
そうやって、気分が乗ってきても、またどこかで手が止まることがあります。面倒な局面にぶち当たった時です。
- ロジック的に難しくて、深く考えないと進めない…
- APIの仕様を調べなければならない…
- 仕様の確認をしなければならない…
こんな場面です。使ったことのないAPIを始めて呼び出す時って、
「どうせうまくいかないだろうな、なんども試行錯誤するんだろうな、めんどくさいなぁ…」
と思ってしまいますよね。
こんな時、村上福之さんの連載「非コミュプログラマーが独立するのに必要なたった2つの勇気」に書かれていたことが参考になります。
とにかく一歩踏みだすための心構えは?
「nullなり適当な値をつっこんでコンパイルする勇気」
適当な値でも入れて動かせばエラーが返ってきて、エラーメッセージ読めばなんかわかるじゃんということです。立ち止まっていても何も前に進まないので、nullでもいいから引数に渡して実行してしまえと村上さんはおっしゃっています。
これホント、その通りです。失敗しても良いから、一歩目を踏み出せってことです。
めんどくさい作業であっても、そのめんどくさい作業の一歩一歩自体は小さな作業です。トータルで考えてしまうとめんどくさく感じますが、目の前の一歩だけに集中すれば、かんたんなことです。
一歩一歩はかんたん。それが積み重なれば、大きく前進できる
難解なバグのデバッグとかでも同じです。
このバグの原因を突き止めて改修することのトータルは労力がかかるかもしれませんが、第一歩として、変数の状態を確認するためのログを一行を埋め込むのはかんたんなことです。
一つ一つはかんたんなことだと分かると、困難だと思えるものにも早く取りかかれます。
人生も同じで「良い人生を生きる」って壮大で難しいことのように感じられますが、
- 今日一日を良い日にする
- この一時間を充実したものにする
と考えれば、そんなに難しくないですよね。
ですから、一日一日を良い日にする、それだけ考えて生きていけば、振り返ってみて良い人生だったなと思える人生となるんじゃないかと思います。