宮本武蔵は「居着く」ことを嫌ったらしい
2024年3月20日に投稿 → に更新
高岡英夫さんの「発見! 武蔵の極意」を読んだ。
宮本武蔵は「居着く」ことを嫌ったらしい。
「居着く」とは、物事を記号的に捉えて決まった手順・型で処理しようとすることを言う。
外国語学習で、単語や文法を覚えて、頭の中で相手がこう言ったら、こう返そうと練習するのはまさに居着いた動き。
格闘技や武術でも、相手がこういうふうに攻撃してきたら、こうさばいて、こう返そう、これも居着いた動き。
武蔵はそういったことを嫌った。だから、五輪書にも、決まった型や手順は記さなかった。
高岡先生のゆる理論も、決まった歩き方や決まった良い姿勢はない。体を緩めていき身体意識が発達していけば、自然と良い歩き、良い姿勢、良い動きができるようになるということなんだろう。
以前、人間力養成講座を受けた時にNidoさんに「イスに座る時に気をつけること、良い座り方を教えて下さい」って質問したら、「身体を緩めていれば自然と良い座り方になります」と答えられた。当時は「もっと具体的に教えてくれよー」って思ったけど、これも「居着かない」ためなのだろう。決まった正しい座り方(居着いた座り方)などないってことなのだろう。
また、武蔵は10代の時に初めて戦った時が生涯最高の動きができたんじゃないだろうかと分析している。初戦が一番ピュアな気持ち・身体で天理を体現していたんじゃないかと。
だから、その後、初戦ほどの素晴らしい動きができなくて悩み続けたんじゃないかと。そうして、たどり着いた答えを五輪書に書いたんじゃないかと。
高岡先生いわく「過去の良いパフォーマンスは忘れたほうがいい。今できる動きをすることが大事だ」ということらしいです。
私もフットサルをやっていた時、調子が良かったときと今とを比較して「あのときはもっとスムーズに体が動いた。あの時のことをイメージしてやってみよう」と躍起になっていたことがあったが結局うまくいかなかった。
過去の良いパフォーマンスは忘れて今できる最善の動きをしよう。
これはスポーツのみならず人生に通ずると思う。
関連記事
-
-
自分の問題は自分にしか解決できない理由【万能な他人はいない】
例えば、病気になって病院に行ったら、そんな症例は聞いたことがないとさじを投げられ …
-
-
北川貴英:喜怒哀楽はバイタルを文化的にラベリングしたものであり本能的なものではない
喜怒哀楽はバイタルを文化的にラベリングして生まれている 子供の頭を撫でると怒る国 …
-
-
他人の一部はNPCかもしれないって考えてみると気が楽になるかも
自分以外の人が自分と同じように意識を持っていることを確かめることは出来ないって話 …
-
-
その国で最低限できなきゃいけないということをできない時、人は死にたくなる説【動画メモ】
動画:うつ病だった俺と謎のおじいちゃんとの話のメモ。 うつ病になった人が釣り中に …
-
-
新版ハマトンの知的生活 P・G・ハマトン 要点メモ
カントは 1日1食。 自分にあったやりかたを選ぶのが大事 ビールはオーラかな気持 …
-
-
要点: ヨーガ奥義書 ヨーガ人生60年集大成 成瀬雅春
寝たきりになったら、思う存分瞑想が出来る。それまでは忙しくてなかなか瞑想の時間が …
-
-
センス・オブ・ワンダー レイチェル・カーソン 要点 メモ
著者が、 亡くなった姉の息子 ロジャーと共に暮らした日々 大自然の中で畏敬の念の …
-
-
アルコールをやめた方法をその他のやめたいことに応用する
やめた一日目が一番大変。 二日目は一日目より少し楽。→ 一週間 → 2週間 → …
-
-
喉を痛めない/枯らせない声の出し方
「喉が痛くなりやすい…、声の出し方が悪いのかなぁ?」 「友人とお茶してたくさんし …
-
-
「粘り強く続ける」より「自分のペースで」
「うまく行かないことが合っても粘り強く続ける」ことが素晴らしいと思っていたけど、 …
