ガイアブックス『シヴァナンダヨーガ入門』
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心は体という乗り物を操る知的な運転手と考えることができる。
人生という旅の目的と、目的地への行き方を理解できるように訓練する(ポジティブ思考と瞑想という形で)
Contents
闘争か逃走反応
時間のプレッシャー、感情的な葛藤、経済的な心配、過剰な騒音、環境汚染、競争の激しい環境などは、切迫した体への脅威とは比べ物にならないが、それでも人間の神経系は同じものと解釈する。
特定の体内組織の活動が警戒態勢に入る一方で、他の組織は一時的に活動を停止する。
こういう変化は、現に生命を脅かす身体的危機に陥っているという強い主観的印象を生み出す。状況によっては、誰か戦うべき相手か逃げ出すべき相手かがいるかのように体が働き始める。
ストレス症状
自律・不随意神経系の一部である交感神経は、脊椎の胸部中央と胸部下部から出て、体のさまざまな系に広がり、ストレス時には緊急事態が生じているというニュースを送る。
名前が示すように、この神経系は意図的にコントロールできないので、実際のストレス症状を経験するまで、この神経系が活性化していることがわからない。
状況に反応するのに必要と思われる酸素を筋肉に供給するため、血液が体中に送り込まれるスピードが上がる。
この反応が起こると、静かに集中した活動(睡眠も含めて)は非常に困難になる。
血液は消化器官から骨格筋に向けられ、基本的に消化器系は閉鎖される。
つまりこの期間に摂取された食物はすべて長時間胃にとどまる可能性があり、体に不要な緊張を強いることになる。
ストレスの下では、多くの主要な筋肉が闘争(主に首と肩の筋肉)、または逃走(主に足の筋肉)を予期して収縮する。
その収縮は苦痛であるだけでなく、大量の生命エネルギーを消費するため、ストレスの多い日の終わりには、たとえ筋肉を使う仕事をほとんどしていなくても、体に疲れを感じることになる。
ストレスのもとでは、腹腔神経叢が緊張して正常な腹式呼吸ができなくなる。その代わり胸で短く浅い呼吸をする。
このようにリラックスして呼吸ができないと不安感が生まれ、静かに話したり長い文章を用いるのが難しくなる。
ストレスのもとでは血中のグルコース濃度が高くなり、余分な血糖を消費するために膵臓からインスリンホルモンが放出される。このインスリン放出は非常に強力で、血糖値が急激に下がる。ストレスを感じる出来事の後に空腹を感じるのはこのためだ。
ストレスが習慣的になった場合、典型的な反応として甘いものが無性に欲しくなり、たくさん食べてしまう。
運動でストレス解消は闘争、逃走の模倣?
ストレスを解決する自然な方法として多くの医師がスポーツを勧めるが、興味深いことに大抵のスポーツは実は「闘争か逃走か」の状況を再現するものだ。
ほとんどのスポーツの試合は身体的または心理的な戦いであり、闘争本能を刺激してあらわにする。その目標は勝利だ。それとは対照的に、ランニングやウォーキングのようなスポーツは逃走を模倣している。
ヨガのエクササイズである太陽礼拝は、動きたいという衝動を解消する穏やかで非競争的な方法だ。深く規則正しい呼吸を保てる限り、だんだん動きのスピードを上げることもできる。この方法なら、緊張した動きによる新たなストレスを神経に加えることはない。
その後、横になって最後のリラクゼーションを行うと、交感神経(ストレスで活性化する神経系)の活動がすでに静まっていることを実感できる。
休息と回復
副交感神経も自律(不随意)神経系の一部で、脊椎の脳下部と仙骨部下部から出ている。交感神経と全く同じ組織につながっているが、その作用は正反対で、器官に休息と回復を与える。つまり、ストレス反応の緊急事態シナリオが終わったらすぐに、体を正常に戻すよう指示する。
副交感神経のメッセージ:
• 心拍のスピードを落とす
• 呼吸のスピードを落とす
• 消化液の分泌を促す
• 消化作用を促す
• 排泄を刺激する
• 涙と唾液の分泌を増やす
他の神経と同様、副交感神経のメッセージを伝達するためには活性化される必要がある。
交感神経(ストレスで活性化する神経系)は無意識のうちに興奮するが、副交感神経(落ち着きを誘発する神経系)は、深くリラックスした睡眠中を除いては意識的に活性化させる必要がある。
ストレスの多い状況で「ただリラックスする」のは無理だと感じるのはそのためだ。
ところが、ヨガを通じてならこれを実行する方法を身につけることができる。
ストレッチでストレス解消
ヨガの初心者がポーズを取るために筋肉を伸ばすと、少し苦痛に感じるポイントがある。クラス1ではストレッチを維持するのは短い時間だけで、その後すぐにリラックスする。
このようにストレッチの辛さとリラクゼーションをリズミカルに交互に体験することで、だんだん緊張した筋肉がほぐれ、副交感神経の反応が活性化され、ゆったりした幸福感を覚える。
最後のリラクゼーションに到達するまでに、足先から頭まで体の全細胞が休息して回復する過程を実感することができる。
リラックスでストレス解消。
プログラムも後半になると、ヨガのポーズ(特にコブラのポーズ、バッタのポーズ、弓のポーズのようなアーサナ)には、より積極的な筋肉の収縮(ただ伸ばすだけではなく)が必要になる。
このような筋肉の収縮は、さらに深いレベルのリラクゼーションを生み出す。なぜなら、筋肉が強い収縮のあとにリラックスすると、筋繊維に隠れていた緊張が解き放たれるからだ。
このように筋肉を使ったあとのリラクゼーションが増すと、心もリラックスして日常生活の難題を受け止めることができるようになる。
ヨーガが鍵。要するに、ヨーガのエクササイズは交感神経系の過剰興奮を弱め、副交感神経系の休息と回復を活性化する。この効果は24時間続くから、毎日実践することで確実にストレスを防ぐことができる。
ストレスの多い生活環境は交感神経系を刺激し続けて、例えば心拍を加速するように、あるいは消化を遅らせるように指示するかもしれないが、活性化した副交感神経系はその刺激に効果的に対抗し、リラックスした状態を保つことができる。
どうしようもない状況のためにストレス反応がいくつか現れ始めたとしても、夕方にヨーガをすればすぐに症状が消えることがわかっていれば、冷静さを保つことができる。
ストレスのコントロールにヨガを利用するアプローチは、何よりもヨガをするためにストレスのない経験をすることなので、実践している間は邪魔の入らない静かで清潔な、すっきりした空間を確保する。
さらに自分をよく省みて、不健康な食習慣やネガティブ思考、あるいは自分のための休息時間がないことなど、不要なストレスを生む可能性のある身体的・精神的な要因や習慣を自覚することも大切だ。
そのような自分が作り出すストレス状態を解消するために、体に良い菜食からポジティブ思考、瞑想まで、ヨガはさまざまなライフスタイルの秘訣を提案している。
生命エネルギーを蓄える
プラーナは使われている瞬間に実際に消費されている。同様に食べる、話す、握手する、音楽を聴くといった基本的な活動をするときにも、無意識のうちにプラーナを放出させている。
それに比べてヨーガのポーズ、呼吸法、リラクゼーションを行っている間は最小限のプラーナしか消費されず、温存されるため、日常生活のあらゆる種類の活動に自由に使うことができる。
プラーナをバランスよく蓄積したり消費したりするヨーガのやり方は、触覚、視覚、聴覚、味覚、嗅覚の五感を精巧に調和させて働かせることと関係している。ヨーガは感覚の訓練になるので、知覚がより正確になる一方で、煩わしい刺激から感覚を遮断することができるようになる。五感の働きを注意深く観察すると、もっとバランスよく感じられる新たな方法が見つかる。
これとは対照的に、私たちの感覚は普段日常的に激しく攻め立てられ、過剰に刺激されていて、大量のプラーナを消費する必要に迫られている。
触覚
アーサナをしているときは、圧力や温度、そして時には苦痛の感覚が増し、触覚を活性化する。
これらの感覚をすべて感じ取って確認するために、プラーナが体に向かって放出される。
ひとたびリラックスするとプラーナが温存されるので、圧力、ぬくもり、痛みの感覚は調和の取れた幸福感に戻る。この微細な感覚が、外部のものや人に対する触覚を高める。
視覚
ヨガのエクササイズには、目の活力と正しい機能を向上させるものがたくさんある。
• トラータカ(凝視浄化法):
涙を出すことで目を浄化する。
• 目の運動:
目の筋肉をほぐして強化する。
• 逆転のポーズ(肩立ちのポーズや頭立ちのポーズなど):
目の血行を増進する。
• 屍のポーズ:
ただ仰向けになって目を閉じると、緊張した目がとても楽になる。
しかし、何と言っても身体的な視覚は「心の目」と関係している。そのため、より深い休息になるのは、リラックスして心の中のイメージを凝視することだ。
聴覚
ヨガは聴覚を高める。オーム(アウム)という普遍の音を繰り返すエクササイズが入っている。
クラスを始めたときと終えたときとでは、聴覚が驚くほど変わる。最後のリラクゼーションの後にオームを唱えていると、実際にその音を微細な振動として全身で感じ取れる。
内耳(心の耳)は聴覚を支配しているだけでなく、バランス感覚もコントロールしている。カラスのポーズ、木のポーズ、クジャクのポーズのようなバランスをとるポーズを行うと、バランス感覚と身体意識全般が高まる。
味覚
ヨーガの勧めに従って菜食を取ることにすると、新鮮なハーブで味付けした新鮮なオーガニック食品によって、まったく新しい味の感覚を経験し、微妙な香りにも前より敏感になる。
味の濃い食べ物は消化が悪くプラーナを大量に消費するのに対し、薄味の食べ物は消化しやすくプラーナを温存できると考えられている。
一旦、菜食の微妙な味わいに慣れると、感覚が満足するだけでなくプラーナも温存できて一石二鳥だ。
嗅覚
ジャーラ・ネーティなどのクリヤと呼ばれるヨーガの浄化法は、鼻腔から余分な粘液を取り除くなどして嗅覚を高める。「第二の脳」とも呼べるものの延長である嗅神経が、脳と呼吸を直接結びつけていることを理解している。
プラーナヤーマ(呼吸の統制)は、プラーナの体内吸収を高めるだけでなく、情動を調和させて集中力を高める手法でもある。
リラックスする術を身につける
深くリラックスするには、習慣になっている考え方や行動を理解し、変えようとする必要がある。体そのものは、いつでもリラックスする準備ができている。リラックスすることで最も効率的に機能するからだ。しかし、体は心から適切なリラクゼーションの命令を受ける必要がある。
これは車に例えられる:車はどこへでも行けるが、車の基本機能と目的地への最適なルートを知っているドライバーが運転しなくては動かない。
ヨガでは、リラックスして心の中の習慣的な思考や心配、ストレスを「消す」のに必要な能力を表すのに「離欲」という言葉がしばしば使われる。
これを促進するのに役立つ体のリラックス法を習得するだけでなく、リラクゼーションが精神面にどう働くのかの基本を理解することも重要だ。
意識と潜在意識
潜在意識は自律神経系をコントロールしているだけでなく、記憶、直感、感情の機能も包み込んでいる。
潜在意識という言葉は、これらの機能を私たちは自覚していない、つまりコントロールしていないことを暗示している。ところが、実は潜在意識を支配する方法はいろいろある。子ども時代の教育は、潜在意識に深い影響を与え、基本的な価値観と心の傾向をプログラムする。人は多くの日常的な活動を何も考えずに習慣的に行う傾向があり、中毒の場合のようなネガティブなプログラミングの可能性もある。
それに対して、推論と関連的思考による内省、注意、意志の力、明晰な理解は、すべて意識の機能である。通常、人格の力と呼ばれるものは、意識の発達と関係している。
心理学は知力を利用して心の本質を理解し、哲学は推論を応用して、自己と宇宙の関係を理解する。深くリラックスする能力を育成するために、ヨガは無意識下の行動パターンを意識によって知ろうと努力することを勧めている。
子どもの頃から根付いているものにせよ、時と共に身についた癖にせよ、そういう行動パターンのせいで、完全にリラックスしたり健康的なライフスタイルで生活したりすることができないのかもしれない。
内臓のリラクゼーション(死者のポーズ中に「私は腕をリラックスさせている、腎臓をリラックスさせている」などのメッセージを送ること)を行っている間、リラクゼーションのメッセージを送っているのは、実は潜在意識だ。
愛着しない:リラクゼーションへの鍵
大抵の人は魅力や好きになることを人生のプラス要素として考えるが、ヨーガの考え方では、そういう態度が物質界のものと結びついた場合、緊張が生まれて完全にリラックスすることが非常に難しくなるとされている。
好むことが欲望につながり、欲望が満たされなければ今度は欲求不満になる。魅力には常に失う恐怖がつきまとう。結局、物質界に永遠のものなどない。つまり喪失は避けられない。嫌悪や反発は痛みを伴い、喪失が避けられるものであるかのように思わせる曖昧な状況を作り出す、ネガティブな態度だ。
なので、どんな状況でも満足する術を身につけることがリラクゼーションへの鍵となる。したがって、個人や状況に対する過剰な感情的反応をだんだんと排除していく努力が役立つ。
第一歩として、日常生活でよく使う話し方を意識するといい。「それが気に入った」「これは可愛い」「素晴らしい」「それは嫌」「好きじゃない」「これはひどい」などは一般的な好き嫌いの表現で、皆さんもおそらくよく使っているだろう。そういう表現をあまり使わないようにすると、周囲で起きていることにあまり執着(愛着)しなくなる。
そのように愛着しないことを、何事にも消極的な態度と混同してはいけない。愛情や思いやりを感じない方がいいということでもない。ただ単に感情が湧いたとき、その感情から少し離れて観察すれば抑制できるということだ。
愛着しないというのは心の状態であり、社会や義務、責任から逃げ出すことではない。必要なのは好き嫌いの影響にこだわらないことであり、そうすれば内面の満足感と、完全にリラックスできる能力が得られる。
所要時間
ポーズの時間などはあまり気を使わないのがベスト。
クラスをすべて終える前にやめなくてはならない場合、いつでもそうして構わないが、必ず最後のリラクゼーションを自己暗示とともに行う。
エクササイズ間のリラクゼーションに、30秒から2分かけるのがベスト
最後のリラクゼーション
10〜15分かける 全身を冷やさないように軽い毛布で覆う 特に血圧が低い人は、リラクゼーションしている間に少し寒さを感じるかもしれない。「私は足をリラックスさせている。私の足はリラックスしている」といった自己暗示メッセージを、頭に至るまで体の各部位に送り続ける。すべての筋肉をリラックスさせたら、今度は内臓にポジティブなメッセージを送る。
「私は腎臓をリラックスさせている。私の腎臓はリラックスしている」と他のすべての内臓にも送り続け、最後に脳に送る。
練習を重ねれば、これをすることで実際に内臓がリラックスし、力を回復するのを感じるようになる。
心のリラクゼーション
体をリラックスさせたら、呼吸の力を利用して心をリラックスさせる時間を取る。屍のポーズで横になったままひたすら集中して、規則正しく3秒数えながら鼻から息を吸ったり吐いたりする。
思考の波が呼吸のゆっくり落ち着いたパターンを追う様子や、重い疲労感がすべて消えていって心が羽のように軽くなる様子を意識する。これを1〜2分続ける。
ヨガの伝統は乳摂取菜食主義を提唱している。魚・卵・肉を食べず、乳製品の摂取を制限する食事。
肉食は現代の家畜の餌に混合されることの多い殺菌剤、人工の成長ホルモン、大量の抗生剤、合成軟化剤、保存料、着色料から、潜在的に有害な添加物を知らないうちに累積的に吸収することになる。その点でも菜食は健康的。
アルファルファやひまわりの種のような、エネルギー豊富な種子類がある。
ヨガ式食事 3つの性質:
プラーナの振動周波は3種類あり、グナと呼ばれる自然の性質に対応している。
- サットヴァ(純質・純粋・調和)
- ラジャス(激質・活動・情熱)
- タマス(翳質・惰性・睡眠)
これらの性質は自然にも、体や心の中にも見られ、必ず3つのうちの1つが自然に優勢になっている。
ヨーガのポーズと呼吸法とリラクゼーションは、これら3種類のプラーナの流れを活性化する。過剰なタマスによる沈滞を少しずつ取り除き、ラジャスの運動過剰傾向を軽減し、サットヴァのバランス効果を促す。ヨーガは人間の純粋な内的性質を育てるが、そのプロセスには食事が重要な役割を果たす。食べ物もこの3つのカテゴリーに従って分類できる。
ラジャスとタマスの食品を避けながらサットヴァの食事を取り入れることで、ヨーガのバランス効果を積極的に高め持続させると同時に、心を落ち着け知性を研ぎ澄ますことができる。
サトビックな食べ物は、活力とエネルギーと健康と喜びを高め、ヨガの実践につながる。
トウモロコシ、大麦、小麦、米、オート麦、粟、キノアなどの穀類、豆類、ナッツ、種子、野菜の中でも特にブロッコリー、ほうれん草、トウジシャのような緑葉野菜や、きゅうり、かぼちゃのような種のある野菜、生あるいは干した果物、蜂蜜、糖蜜、メープルシロップなどの自然の甘味料、少量のミルク、バター、軽いチーズ、ヨーグルトなどの乳製品。
ラジャシックな食べ物の過剰刺激効果は、心にも体にもストレスになる。ほどほどに取るようにしなくてはならない。
該当するもの:
• 玉ねぎ、ニンニク、ラディッシュ
• コーヒー、茶、その他の興奮性飲食物(特に合成タウリンを含むもの)
• 精製された白砂糖、ソフトドリンク
• 刺激性のスパイス、味の濃い食べ物
• 辛味、苦味、塩味、酸味が強すぎるもの
ヨーガを続けていると、このような刺激の強すぎるものに対して感じやすくなっていく。
タマシックな食べ物は、人に疲れやだるさを感じさせる。
肉、魚、卵、アルコール飲料、ドラッグは、すべて本質的にタマシックだ。新鮮でないもの、腐ったもの、発酵したもの、焦げたもの、揚げたもの、再加熱したもの、缶詰のもの、熟れすぎた果物や未熟な果物と同じように、タマシックな効果がある。
食事全体からタマシックな食べ物を減らしていき、最終的には排除することが、生活の質を上げるための重要なステップだ。
ヨガでは、胃の半分を固形食、4分の1を水分で満たし、残りの4分の1を空にしておくことを勧めている。
胃が自然な満腹感を伝えるまでに20分かかる。10分で食べると、たとえ胃が食事で満たされていてもいっぱいだと感じない。ゆっくりリラックスして食べることが必要だ。
消化液の分泌は自律(不随意)神経系によって調整されている。
ストレスは消化を遅らせる交感神経インパルスを活性化するのに対し、リラクゼーションは消化器官の血行を高めて、蠕動運動(食べ物を食道から肛門へ押し出す消化管の一連の筋肉収縮)を促す副交感神経を活性化する。
したがって、ストレス下での食事は避けるべきだ。特に心配やストレスを感じているときは、できるだけ食事の前に5〜10分間、仰向けでリラックスするようにしましょう。定期的な運動、食物繊維の多い食事、適切な水分摂取、戻したイチジクやプルーンを毎晩・毎朝2、3個食べることが、排便を良くするための一般的なアドバイス。
鋤(すき)のポーズ、前屈、弓のポーズ、背骨のねじり、クジャクのポーズのようなアーサナも、蠕動運動を促すのに役立ち、消化管が詰まるのを防ぐはず。
簡単で安全な絶食方法は24時間絶食。
絶食の日にはただのミネラルウォーターだけでなく、ウイキョウ、カモミール、リンデンのようなマイルドなハーブティーを最低2リットルは飲むようにする。ジューサーを持っている人は、人参の生ジュースにオリーブ油を2、3滴加えたものを、大きなコップに4杯飲んで構わない。
晩に散歩をしてから、湯たんぽを腹にあてて寝るとよく眠れる。
次の日に注意しなくてはならないことはない。ただし、それから数日間は食べ物をよく噛んで、普段より食事の量を少なくすると、絶食後に味わう幸福感と活力の高まりを長く持続させることができる。
24時間絶食は7〜10日に一度行うことができる。
もっと長期間の絶食には専門家の指導が必要。消化液の生成が止まり、蠕動運動が遅くなるため、適切な排便を維持するために浣腸や特別な塩が必要になるからだ。このような絶食をやめるには、実際の絶食期間の半分以上の時間をかけ、専門家の指示を受ける必要がある。絶食は心と霊性の力をつける伝統的な方法だ。機械的な食習慣を中断させることが自制力を鍛え、それが今度は集中力を高めることにつながる。
絶食中は感覚が自然に食べ物を見ること、嗅ぐこと、味わうことから引き離されて、プラーナが若返る。
これら、すべてが瞑想を深める。
ウッディアナ パンダであまり長い間息を止めていると吸気が強くなりすぎて喉や肺を傷つける恐れがあるので注意する
瞑想
定期的に瞑想すると、心が一層澄み渡り、動機も一層純粋になってきます。
潜在意識によって隠れた知恵が解き放たれることで、各人が自らをどのように日常的な習慣に縛り付けているかがわかる。
宇宙に対する意識、すなわち宇宙と自分との関係に対するより深い意識に集中することで、エゴがゆっくりと消えていく。
最終的には超意識、つまり直感力が解き放たれ、賢明で平和な生活へと導いてくれる。
心は、不安や欲望などによって常に動いています。
心を湖に例えるなら、このような考えは水面を満たす波のようなものであり、その波によって湖底の穏やかな水が見えなくなります。それは、湖の本当の姿、つまり私たちの魂の本質的な平和を覆い隠しています。
要するに、特に瞑想の目的は、この平和を見いだせるようになるために、そのような考え、想像、感情、気分を鎮めることです。
視覚化・注意・集中。
ヨーガの教えによると、新しくデザインする過程と、それに注意を向けること自体の両方から得られる満足感は、実際には外面的な生活とは関係ありません。
幸福とは、心そのものが集中した状態の結果であって、水面の波が静まると湖の底が見えてくるのと同じです。つまり、経験の質は外的な客体にあるのではなく、私たち自身(主体の内)にあります。
心を静める
瞑想を行うことで、視覚化、注意、集中の能力を意識的に鍛えることができる。自分自身の心の内面的な働きをより意識し、内なる平和という微細な経験に注意を払えるようになると、深い満足感を得られる。心がより柔軟になるため、日常生活のあらゆる状況にも容易に順応できるようになる。
瞑想には、身体と心に対する新しい見方、つまり、考える人と考えは別物であるという認識を積極的に受け入れる姿勢が必要である。
あなたの心は、あなたの手足や着ている服、住んでいる家と同じように、あなたの持ち物であり、あなたの外にあるものとして捉えることができる。瞑想中に心の中に湧き上がる感情、気分、考えについては、第一に、どのような種類の考えが生じているのかを分類できる。第二に、その考えの下に本当は何が反映されているのかを丁寧に調べられる。第三に、その考えの誘因は何であり、どのような影響があるのかを分析できる。そうすることで、心の各側面が落ち着き、穏やかになる。
内面の静けさ、内面の強さ。
静かに眠っている間、体は自らを再生させる。夢を見ているとき、心は覚醒時の印象を追体験し、覚醒時に満たされなかった欲望を満たす。いわゆる良い睡眠とは、実際には、心、つまり主体と一体になる深い眠りである。そして、全身の健康のためには、毎日この静かな再生を経験する必要がある。
夢と深い眠りが無意識の働きであるのに対し、瞑想は、この平和と再生を意識的に実現する方法である。神経系を完全に休め、心を澄み渡らせ、人を内面の霊的な強さに結びつける。
ゼロは、1を加えなければ、どれだけたくさんあっても無価値である。それと同じように、真の幸福は、内面の真実、つまり主体との結びつきがなければ実現しない。
瞑想は、肉体と心と魂を爽快にし、元気づける水浴びのようなものである。これは、人が持ち得る最も貴重な宝、すなわち直感的な知恵への鍵である。瞑想の平和は、人生に深い目的を与え、多くの複雑な状況をより明快にする手段となる。
私たちは日常の些細な慰めを渇望することに多大なエネルギーを費やしているので、たった一つ習慣的な欲望を克服するだけでも自制力の高まりに気づくでしょう。
朗らかさと笑いは体の強壮剤。血行を促し、幸せホルモンと呼ばれるエンドルフィンを放出し、さまざまな想像上の病気に対抗する。
ネガティブな感情的反応を、周囲の環境のせいであるかのように正当化してしまうかもしれない。けれどもポジティブ思考によって思考エネルギーの波長を高めると、外部からのネガティブな影響に縛られなくなる。
そうなれば外部の状況がどうであれ、勇気、愛情、満足といったもっと楽しい感情を表現することができる。「こんなイラつく人を私はどれだけよく我慢していることか」などと、心の中で呟くこともなくなる。
ポジティブ思考は戦略ではない。内面の精神的強さの自然な表れであって、真に自由な思考への道を開いてくれる。
ネガティブ思考には3倍の災い:
- 思考者の心身にダメージを与える
- その思考が向けられる人をネガティブにする
- 思考者を同じようなネガティブ思考集団に結びつける
ポジティブ思考には3倍の恵み:
- 思考者を心身ともに力強く健康にする
- 他人の幸福も増進する
- ポジティブ思考エネルギーを持った集団からポジティブな反応を引き出す
思考から運命へ:
原因と結果、あるいは作用と反作用の法則は、心身のあらゆるレベルを支配している。この法則に従って、思考、行動、習慣が複雑に絡み合い、一般に運命あるいは宿命と考えられているものを作っている。
瞑想を定期的に行うことで、自分の思考過程をもっと自覚してはっきりさせることができるだけでなく、変えられる可能性もある。最終的に自分の運命を明らかにして、変えることもできる。
思考という種から行動という実がなる
どんな行動の影響も、その行動の背後にある思考の明確さと強さで決まる。
周囲の混乱に影響されることなく、純粋でポジティブで平穏な考えを内面で育てるのに、瞑想はとても役立つ。
行動という種から習慣という実がなる。
大抵の日常的行動は習慣になっている。車の運転、階段の上り下り、食事などの活動は、毎回意識してプログラムし直す必要はない。
これは実際的な観点からはとても有益だが、知らないうちに悪い習慣ができて生活の質を落とす恐れもある。タバコ、アルコール、糖分、テレビなど、何に対するものであれ、中毒はすべて習慣の力が土台になっている。
ヨーガはそのようなネガティブな習慣を少しずつコントロールすることを勧めている。心をリラックスさせ、再充電し、集中させる新しい方法(例えば瞑想)を与えられれば、以前の習慣は自然に消えていく。
習慣という種から性格という実がなる。
人の性格には生まれつきのものや子どもの時の教育に依存するものが多いかもしれないが、ヨガの教えでは継続的な自己教育が提唱されている。
ネガティブな性格の特徴が表に出て何らかのトラブルを引き起こしているのなら、その特徴が現れている習慣的な行動、ひいては思考を突き止める努力をしよう。ある種の言葉を習慣的かつ無意識に使うのも、ネガティブな行動の一例だ。そういう行動がネガティブな性格につながり、心がより高次な思考を展開するのを妨げる。
選び抜いた言葉で自分の考えや感情を日記に書き留めると、習慣的な言葉のモヤを晴らすことができる。
性格という種から運命という実がなる。
ネガティブな出来事は自分の人生にだけ起こっているように思えて、周囲の人々の人生にはなぜ起こらないのかと思ったことがありますか?
思考、行動、習慣、そして性格の本質を理解すればするほど、そのようなネガティブな考え、自分の人生に対する責任をすべて放棄するような考えから離れて、自分は自分の運命の主人であり、自分の将来の設計者であることを認めるようになるだろう。
現在のポジティブな思考と行動が、だんだんに過去の行動のネガティブな影響を乗り越えていく。
ヨーガの哲学によると、人間の存在には4つの目的がある:
- 正義(ダルマ)
- 経済的自立(アルタ)
- 感情的満足(カーマ)
- 霊的悟り(モクシャ)
この4つの人間の存在の目的についてよく考えてください。そうすればすぐに、自分の日常生活のアンバランスに気づくでしょう。
鍋のどこが漏れているのかがわかる。そうでなければ、実践しているヨーガの大部分が無駄になってしまう。漏れ鍋を満たそうとするのと同じです。
ヨーガによるさまざまな精神修行は、目的に向かう動きを促します。瞑想は、より深いレベルの意識と内なる平和への旅路を歩き始めるのに理想的な方法です。
肉体の瞑想
あぐらを組んだ姿勢の三角形(頭と両膝の3つの頂点)が安定したポーズを実現し、背骨を伸ばしてリラックスさせた姿勢が神経系からストレスを取り除きます。
下背が疲れてきたり、足に張りを感じたり、膝にプレッシャーが溜まってきた場合には、硬い枕か畳んだ毛布など、もっと楽に姿勢を保てる高さの上に座ってみましょう。
よく換気された静かな場所に、できれば東(朝日のエネルギー)か北(磁気の流れ)を向いてあぐらを組んで座る。
瞑想の姿勢
必ず体重を坐骨にかけるようにして、背中と首と頭が一直線になるようにする。両手をチンムドラーで膝の上に置くか、緩く握って腿の上に置く。
最初はこうやって5分くらい座るが、だんだんに30分くらいまで伸ばす。
瞑想の呼吸
足から頭までのすべての筋肉にリラックスするよう意識的にメッセージを送る。これは自己暗示と呼ばれるプロセス
鼻孔の空気の流れをできるだけゆっくりスムーズにしてみる。はじめは空気の圧力の高下を感じるかもしれないが、腹筋と横隔膜の調整がうまくできるようになるにつれ、空気の流れが滑らかになる。
これをサンスクリット語でケヴァラ・クンバカという。はじめは5分練習し、最終的に30分までやる。
瞑想の集中
規則正しく呼吸しながら、第三の目(眉間)、または心臓のチャクラ(心臓の高さの胸の真ん中)のどちらか自然な方に焦点を定める。どちらの方が自分に合っているかわかるまで、セッションごとに焦点を変えても構わないが、一旦わかったら変えないのがベスト。
常に目を完全にリラックスさせておく。
息を吸ったり吐いたりしながら、空気の流れが実際に自分の焦点を通って動いているところを想像する。
何度も集中を失う可能性はあるが、これについては心配ない。静かに集中に戻るよう自分を訓練することが肝心。このプロセスを最初は5分続け、30分まで延ばす。
特定の瞑想対象を加える
自然瞑想:
霊感の源として自然を視覚化する。
ただし、焦点を合わせることに決めた自然の対象との感情的なつながりは、一切排除することが重要。
肉体の瞑想を数分間行った後、バラなどの霊感を与える自然のアイテムを自分が選んだ焦点に視覚化する。
色や形、そして花びらや茎のようなさまざまな部分のことを考える。さまざまな種類、さまざまな色のバラを視覚化し、バラ水やバラの香水のようなさまざまな調合材を思い浮かべ、花束や花輪や庭に咲いているものなど、さまざまなバラを視覚化する。
ジャパと呼ばれるマントラ瞑想。
聖なる言葉、または言葉の組み合わせを心の中で、あるいは声に出して繰り返す。
通常、単語はその意味との関係においてのみ考えられる。リンゴという言葉は、食べ物としてのリンゴの心象と結びついて初めて意味をなす。けれどもマントラは、音の振動の構成が独立したイメージや意味を喚起するようになっていない。
最初は、普遍の創造の音であるアウン、オーム(AUM)、オーン、マントラで瞑想するのがベスト。
- 楽なテンポで5分間、「アウン」と声に出して繰り返す。唱えている音と自分の体の各部位がどう共鳴しているかに注意する。
- 次に呼気が自然に続く間、「アウン」の振動を続ける。
さらに10分間、「アウン」「オーム」を静かに繰り返し続け、その音を集中や呼吸と同期させる。「オーム」を吸い、「オーム」を吐く。
観念的瞑想
以下に示す普遍的なアファメーションのいずれかを本瞑想に加えることで、ポジティブで発展した意識の状態になることができる。心が取り留めなくさまよってしまわないように、観念的瞑想を行う前に肉体の瞑想をしっかり行うことが重要。
あぐらを組んで座り、規則正しく呼吸しながら、心の中でオームの繰り返しと自分が選んだアファメーションの繰り返しを交互に行う。最初は5分、だんだん20〜30分まで延ばす。
私は全宇宙。オーム、オーム、オーム……
私は不滅の神。オーム、オーム、オーム……
私は光の光。オーム、オーム、オーム……
私は太陽の太陽。オーム、オーム、オーム……
私は純粋。オーム、オーム、オーム……
私は無上の幸福。オーム、オーム、オーム……
純粋な意識。オーム、オーム、オーム……
関連本
• 『ヨーガ 本質と実践』シヴァナンダ・ヨーガ・センター編
• 『ヨーガの世界』キャシー・フィリップス著
• 『マタニティ・ヨーガ』ウェンディ・ティーズディル著
• 『よくわかるヨーガ療法』R・ナガラートナ著
• 『スワミ・シヴァナンダの瞑想を極める』
• 『ヨーガ・バイブル』クリスティーナ・ブラウン著
• 『アーユルヴェーダ&マルマ療法』Dr. デイヴィッド・フローリー著
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