肩甲骨が立てば、パフォーマンスは上がる 要点メモ
2024年4月28日に投稿 → に更新
外で元気に遊び回っている子供はゆるんでいる。
アスリートのほうが一般人よりは固まりにくいが、専門種目の動きに偏るため、自由に動き回っている子供や野生動物ほどはゆるんでいない。
Contents
運動進化論
運動進化論 = 人間の祖先は動物なので、動物や魚類時代の身体的特性が残っているはずなので、その頃の特徴を生かした動き(動物や魚類の動き)を取り入れる方法論。
四足歩行してた時には現在の腕に当たるのは前足。なので歩く時、腕は内旋させて手の甲側を前に向けたほうが肩甲骨から動かすことができる
格定
自由脊椎のような不必要にグニャグニャ動くことが望ましくないものをある目的に従って固定することを格定という。
体幹トレーニングの真の目的はこの格定をすること。
フラットに支える
立甲するには、手でフラットに体重を支えることが重要。
同様に立つ時も足でフラットに体重を支えることが重要。これをフラットストレートという。
立甲できるようになると、フラットストレートで立てるようにもなる。肩甲骨がよくなると股関節もよくなる。逆もまた然り。これを四肢同調性という。
立甲のための事前ワーク
- その場歩き 10~20歩(左右合わせて一歩とカウント、ゆっくり余裕を持ってカウントするため)
- 歩き 10~20歩(通常のカウント方法で)
- 自分の専門種目の基本動作を5回 ゆっくりと
これらをやった感覚を覚えておき、立甲後にもう一度やって違いを味わう。
立甲ワーク
1 地球の中心(地芯)の上空6000mに立っているとイメージする
重力こそ、人体に働いている最大最多量の力
2 立位で全身の骨と筋肉をバラバラにほぐす
手を上横斜めに伸ばす
腕をプラプラ
体幹部をクネクネ
脚を交互に上げる
イチローのような腰割り
3 肘抜き
キョンシーのようなポーズ。
手首はダラっとする
肩を前から後ろに回すときはユッタリと。後ろから前はユッサユッサとリズミカルに行ったほうがいい。これは四足動物時代の影響。
4 両腕体幹直角移行
赤ちゃんのハイハイのような姿勢。
3で作った両腕と体幹を90度前倒しにして地芯に乗るように四足の姿勢に移る。
鏡で腕が床に垂直になってることを確認。
腕が前から見て平行になっているか。肩幅に鳴っているか。
脚も垂直平行になっているか。脚の中心線・軸を想像する。
美しいシルバーをイメージしながら。
指針上空600キロに自分がいる=地芯に乗るというイメージをせずにこのワークを行うのはあまりに非効率でもったいないとしか言いようにない。あくまでイメージをすればいい。
この地球の中心=地芯の色のイメージは美しいシルバー色が最適。
イメージの秘訣は「軽く想像する」という感じです。トレーニングに入るときでも、その途中でも「少し思い出しては軽く想像する」くらいがいい。ただし、イメージすること自体を忘れてはいけない。
5 四肢垂直軸支持
四肢がそれぞれ独立したイメージで体重を支持するようにする。この時、4本の腕足にそれぞれ細い軸が通っているイメージを持つと効果が倍増する。ただし、この細い軸は美しいシルバーをイメージしなくていい。余裕がありすぎる人はイメージしてもいいが、脳の働きを奪われてしまうのでやらないほうがいい。勝手に浮かぶならOK。
はじめのうちは「少し思い出しては軽く想像する」くらいがいい。
動物は四肢で経っている状態でリラックスして筋肉関節がツルツルの状態でスタンバイしている。
私たちも四足で脱力して体幹の重さを腕と脚によって支えるトレーニングを起こっておくと、その事自体が非常に優れた脱力のトレーニングになる。
だから、休憩や気分転換に30秒でも一分でもいいから四足の姿勢を取る。四足状態になって体をモゾモゾ動かして解きほぐし、身体を脱力させる。この時のも地芯をイメージすることを忘れない。
6 四足脱力体
肩関節周りをグニャグニャ、モゾモゾと動かしてほぐし、ワーク3と同様の姿勢をとり、両肩もできるだけ脱力しながら頭の方向に上げないようにする。
ローテーターカフ(肩関節を肩甲骨とつないで守る4つの筋肉)を軽く締めて固定する=「格定」=「肩格定」する。うまく出来ない人は多少肩が上がってもいい。
そして体幹を上下左右にグニャグニャに大きく波打たせてほぐしていきます。
肋骨から胴体にかかる重力を感じて、地芯に向かって垂らす。
四肢脱力体が最も得意な動物はトラ。ライオンよりも圧倒的に脱力している。同じ体格ならトラがライオンに圧勝すると言われている。チーターも脱力が上手。
7 四足両立甲
4-6の状態をキープしつつ、肩甲骨を肋骨から剥がすように上下左右に回しほぐす。
そして、手から腕の内側に沿って上方に立ち上がる支持線の延長線によって、肩甲骨の内側が立ち上がるようイメージする。
そこにスパーっと立ち上がってくるような感じがとても大事。
肋骨もダラーッと垂れ下がって、肩甲骨の角度が30度以上になれば、立甲の領域に入ってくる。
立甲が自然に立っていくときの感覚は、実に独特のものがある。
8 肘抜き擦法と右甲碗一致
右腕だけで支持し、右肩のみ立甲させ、「肘抜き擦法」を使って右腕から右肩甲骨を一本の棒のイメージで体重を支える。
右腕の肘を中心に腕の外側を、左手でこする。このとき「こっちじゃないよ」と言いながら10回さすったら今度は「抜けるように、抜けるように」と言いながら10回さする。
「抜けるように」とは支持線を指す。支持線とは重力に対抗して、肋骨や体幹を支持する意識のこと。
立甲が出来ない大きな原因は、腕の外側にできてしまう支持線。
肘が外側に張り出してしまうと、肩甲骨は立たすに寝てしまう。
外側が抜けたら、内側を「こっちだよ、こっちだよ」と10回、「通るように、通るように」と10回さする。支持線が通るようにという意味。最後は「頼むよ、頼むよ」と感情をこめてつぶやきながら10回さする。
右腕で支えていると左側の肋骨が下がっていくが、全体が回ってしまわないように気をつける。
ゼロポジションは甲碗一致の一形態、一つの代表的なパターン。
ゼロポジションは腕の軸と、肩甲骨の中心である肩甲棘が一直線になった状態のこと。
立甲が深まれば、腕の軸(上腕骨)と肩甲骨が一緒に動くようになり、その動く範囲が広くなるので、ゼロポジションが取れる範囲が広がる。
9 左甲碗一致
8にて右でやったことを左で行う。
さすり自体に大きな伸びしろがある。よく心を込めて、効くようにさする。
10 両甲碗一致
8,9で得た甲碗一致の感覚を大切にし、7をして「両甲碗一致」になるようにする。
11 8~10を数セット
毎回右から行う必要はなく、左からも行う。
自分でいろいろ観察、研究しながら行うことが大事。
立甲のための事後ワーク
ビフォー・アフターを比較する前に、ワークに入る前に行った「事前ワーク」を行い、トレーニング前後の動作感覚の確認、動作観察を行う。
鏡を見たり、仲間から「こうなっているよ」などとフィードバックをもらう。
動作感覚は自分の内側のことなので、その感覚をもうひとりの自分がいて観察することがとても肝心。じつは優れた選手、伸びてく選手の共通項は、この能力が育っていくことにある。
ゆるストレッチ
1 肩脊広緩法
まず肩甲骨と背骨の間を解きほぐすようにモゾモゾと動かし、さらに肩甲骨と背骨の間を広げたり縮めたりしてゆるめる。そして背骨と胸骨を通る一枚のXY平面(正中面)をイメージする。肘抜き(肘関節は脱力伸展)した左上腕の下から右手首で左上腕の下から外側を巻くようにしながら右手先で左肩関節をつかみ、正中面から背骨と胸骨がずれないように注意してゆっくり息を吐きながら、左肩関節と背骨の間が柔らかく広がるように、右手首で左上腕の左肩ごと右方向へ引きます。
このとき、左肩関節が屈曲するように右手で左腕だけを引くことはNGです。必ず肩関節と一体となって、左腕が動くように引くこと。
そして、左肩と左腕を一体にしたまま、上体の力をさらに抜くように息を吐きながら、上体を右側に20度ほどゆっくり傾けていく。そのとき左肩が少しだけ前に出るようにする。
こうして左甲腕一致の状態で右に上体を預けることができると、背骨と左の肩甲骨の間が伸ばされ広がっていく感じがよくわかるはず。ダラーッと力を抜いて、10秒ほどその感じを味わう。
両手を腰の位置に垂らして、ゆっくり柔らかく、肩甲骨から背中の上部を少しモゾモゾとなじませるように動かす。
右も同じように行う。
肩甲骨を様々な方向に動かして味わう。
肩甲骨がよく動くようになったり、背骨と肩甲骨の間が広くなって、柔らかくなって、筋肉がフワフワッとなって厚みが増したように感じられるでしょう。
四足のポジションを試す。立甲もやりやすくなっていることが実感できるはず。
2 肩脊狭解法
ビハインドバック・クラスプストレッチは問題がある。自由脊椎を思い切り前に突き出すようにして、肩を引くため。よって、やらないほうがいい。
では、どうすればいいか?要は自由脊椎を前に突き出さず、肩甲骨を後方に向かって肋骨からはがすように動かし、両肩甲骨の間をあまり狭くしすぎないストレッチを行ってほしいのです。
それが「肩脊狭解法」です。
まずは自由脊椎が絶対にそらないように、まっすぐに確保する(格定する)。
両手を前から後ろにプラーンと振って、背中側で左の手首を右手でパッとつかみます。
そして、両方の肩から肩甲骨、背骨から腕にかけて、モゾモゾと細かく解きほぐれるように動かし、なだめかすように両方の肩関節を後ろに引く。両肩甲骨が肋骨からはがれて浮くように、更にモゾモゾ動かしながら、左右の肩甲骨の間を少しずつ狭くしていく。あまり狭くしすぎないように、さらに肩甲骨を肋骨からはがすようにしていく。
方向で言えば、肩甲骨を後方へ向かって肋骨からはがすように動かす。このとき、肘関節は力を抜く必要はあるが、無理して伸ばさなくても構わない。
効果→肩甲骨が厚みを増してフワフワとして肉感のようなものが感じられる。同時に、肩甲骨が肋骨から離れ、その間もふわっとしながらニクニクするような感じが生まれたら、上手にできた証拠。
腕を動かすのに、体幹、この場合は肋骨まで動かしてしまうと、このあと使える資源がなくなってしまう。ところが、肋骨を動かさなくても、肩甲骨の後ろに向かって立甲しながら動かせば、肋骨をまったく動かさず、それをキープしたまま、それ以上の強い運動ができる。ロケットの段数が一段増えたのと同じ。
達人調整
1 肩甲さすり
身体シンクロ = 施してが肘抜きをしてゆるんでから施すと、受けてにも身体使いと脳の状態が伝わる。
2 肩甲ずらし
3 肩甲間さすり
4 肩甲はがし
肩甲骨を「振って」「回して」ほぐす
1 両腕前後振り
これらのメソッドはすべて自由脊椎周りを格定して、体幹が反ったり回ったりしないように、肩甲骨から動かす。
腕を後ろに振るときは、肩甲骨を肋骨からはがすように行う。前に振るときは、肩甲骨が立って肋骨の両サイドに滑り込むように動かす。
2 片腕前後振り
片腕にすることでより詳しく観察することができる。
肩が開いて、体幹を回したり、胸が反ってはいけない。
3 交互前後振り
左右交互に前後に反対向きに振る
4 肩腕前回し
片腕を後→前、後→前と2回後前に振り子のように振って、そのあと前から後ろに振った流れで頭の横を通るように前回しを行う。必ず、肩甲骨でリードしながら回すのがコツ
5 両腕前回し
後→前、後→前と2回後前に振って、そのあと前回しを行う。肩甲骨から回すことを忘れずに
6 両腕後ろ回し
腕を回すときは体を反らせずに、必ず体幹を格定したまま、肩甲骨から回す。
運動後はわざと格定を外してみるのもいい。
体幹を動かして腕を振ったり回したりすることで、体幹の運動とと立甲=肩甲骨の運動、腕の運動をリンクさせて使うトレーニングになるからです。
ただし、最初から体幹を動かしてしまうと、その分、肩甲骨が開発されなくなってしまうのでここは正しく順を追ってトレーニグするようにしてください。
そういう意味で体幹を格定することは、肩甲骨の開発には極めて重要なのです。
7 両腕横回し
肩甲骨を横に回すのは難しいのですが、これも一応行ってみましょう。
肩甲骨から腕を横に回してみてください。
8 軸回し
腰や胴体から回してしまうと、肩甲骨の開発にはほどんど役立たない。
体幹を格定させて、肩甲骨周りをほぐしながら肩甲骨から腕を左右に回し振っていく
立甲でパワーアップ第二弾
1 深いテイクバックに利く「両手下内後立甲」
後立甲とは腕を体の背面側で使う立甲です。
地芯に乗って立ち、肩甲骨をはがしながら手を背中に回し、指先(人差し指)をつける。指先は尾骨の高さにし、手のひらが後ろを向くようにする。そのままああ手の高さを変えず、肩甲骨周りをほぐしながら肩甲骨を肋骨からはがすように後方に動かして戻す。体幹を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行う。
2 ゼロポジションが身につく「両手上内後立甲」
地芯に乗って立ち、頭の上に手を持っていき、指先(人差し指)が触れ合うようにする(手を三角形みたいな形にする)。手のひらは前向きにする。肩甲骨を後ろに向かってモゾモゾ細かくほぐしながら、肋骨からはがすように、手、腕、肩甲骨を動かして戻す。体幹を決してそらさず格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行う。
3 両手下内前立甲
地芯に乗って立ち、肘を伸ばし指先をまたの高さで合わせる。そのまま高さを変えずに肩甲骨周りをホグ新柄、肩甲骨を前に運んで下げる。体感を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行う。
4 腕振りが良くなる「両手上内前立甲」
地芯に乗って立ち、手を頭の上に持ってきて、その手を下げないようにし、肩甲骨周りをほぐしながら、肩甲骨を前にすべらせるように手、腕、肩甲骨を運んで戻す。体幹を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行う。
全盛期のウサイン・ボルトのように世界の頂点に立つランナーは、例外なく肩甲骨から動いて腕を後ろに振っていた。しかしボルトも引退近くになると、だんだん肩甲骨から引けなくなっていた。
立甲でパワーアップ第三弾
1 肩甲骨と腕を一体化させる「外づかみ・脇腰屈伸」
空手の突きを斜め下に打つような動き。
肘を外側から掴んで、腕を外旋(外に回)しながら引く。
ポイント→肘を上外からつかんで、伸展=内旋、屈曲=外旋、伸展=内旋、屈曲=外旋の連続で、それを肩甲骨と一体になった腕の動きでできることを目指す。
肩甲骨を動かさなくても、前腕だけで似たような回内回外運動を行うことは可能。それだけに他ちょってしまったら肩甲骨を使えない小さくて弱い運動しかできるようにならない。
やり方:地芯に乗って立ち、肘を外側からつかみ、腕を外側にさすり回しながら後方に引く。そして、腕を内側にさすり回しながら、前方に伸ばす。すべての動きを肩甲骨から行うよう、この動きを繰り返す。体幹を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行う。
2 腕振りが大きく変わる「下づかみ」
下から肘をつかみ、「外づかみ」と同じように、肩甲骨から動かすように、伸展=内旋、屈曲=外旋、伸展=内旋、屈曲=外旋を繰り返す。
全行程を美しいシルバーの地芯に乗り、手首~前腕~肘を柔らかく、質の高い密着したさすりで、さすり続けることが超重要。
回数をこなす毎に、掴まれている腕の内旋外旋運動が柔らかく滑らかになっていくように努めることが大事。なぜなら、それが柔らかく滑らかな肩甲骨の回旋運動にもつながってくるからです。
手の高さは頭の高さで行う。
腕を肩から上で使う動作が非常に強くなる。
やり方:地芯に乗って立ち、肘を下側からつかみ、「外づかみ」と同じく、肩甲骨から動かすように、脇を伸ばしながら内旋、引きながら外旋という動きを繰り返す。体幹を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行うこと。
一段→二段→三段と順番を大切に
第3章は一段→二段→三段をロケットに例えて理解すると良い。
人間の体はロケットほど固定された機械ではないので、第一段をしながら二段、三段に興味を持って取り組んでもいいが、あくまで第一段が基本。
腕振り
腕振りが歩き・走りのパフォーマンスに大きな影響を与えているにもかかわらず、ほとんど重要視されてこなかったというのが現実。
腕振り時の肘関節は歩きのほうが走るときよりも伸び気味になる。走りのときは肘の角度は90度が目安。前腕の回軸度は前方で橋右直に対して70度くらい、後方では垂直に対し30~45度くらい内旋するのがベスト。体幹を格定し、体幹を力ませずに不動の状態をキープしながら行うこと。
腕振りは駆動力に関わりがある。
歩いたり走ったりするときに、腕が直接地面をはくことはないが、自分の身体に対して大きく動けば、それが両足を動かすことにつながる。
また、腕を早く動かせば、足を早く動かすことになる。同様に、腕を滑らかに動かせば、足を滑らかに動かすことになる。
肩甲骨とその周囲にあるたくさんの大きな筋肉を腕振りに参加させることができれば、そこにあっという間に大きな質量の増加が見込まれて、運動量を増やすことが可能になる。
肩甲骨と肋骨がへばりついていてあまり動かせない人が、腕振りで肩甲骨から動かそうとすると、肩甲骨と一緒に肋骨が回りだしてしまうことがよくある。こうした動きは最悪。体幹力の要=自由脊椎の格定が総崩れになってしまい、軸がズタズタハチャメチャになってしまうから。
肋骨まで肩と一緒に回るように動くと、脚は遅くなってしまう。大きな歩き、速い歩き、大きな走り、速い走り、滑らかな歩き、滑らかな走りではなくなってしまう。
レーシングカーでは、いかに軽量で光合成のボティを作るかが最重要ポイント、人間の体も同じで体幹を格定することが重要。
手を内旋させると肩甲骨はよく動く
人間はそのように身体はできている(四足時代の身体の特徴が残っているから)。
歩いていて、また走っていて、クルッと方向転換したい場合は、内旋ではなく外旋をかけると、肩甲骨が体幹をロックして、非常に素早く体幹が軸回りできる。これを「肩甲骨ロック」という。メッシやクリロナ、マイケル・ジョーダンなどはこの動きを自然に体現している。
立甲の腕振りはクルマのターボに似ている
エンジン=脚、ターボ=腕振り
スポーツ独特の走中歩行と走前歩行
本来の歩き = 生活の中で数m、数km歩く場合の歩き
専門的な目的のための歩き = クラシックバレエのつま先歩き、能のすり足など
スポーツにおける歩き = 走中歩行と走前歩行
サッカーやバスケで歩いたり走ったりする。走り出す寸前に現れるつま先歩行=走前歩行。歩幅が狭い。歩幅を広くするとブレーキが掛かってしまう。
走前歩行の極意は狭い歩幅でつま先から地面に着くこと。
走前歩行でかかとが着きそうで着かないまま歩いていくとには、空中に見えないプレートがある。仮想地面のようなもの。脚がエアワイプしながら体軸がどんどん進み、本当に脚が設置するのは体軸の真下近くになる。優秀な選手ほどこのプレートの厚みが高い。このプレートのことを「プレランディングプレート」(架空地面)と呼ぶ。
日常の歩きに「走前歩行」を取り入れると、とんでもないことになるのでご注意ください。
インステップキック
いいインステップキックを決めるには、股関節横の中腎筋、大腿横または斜め前の大腿筋膜張筋、腸脛靭帯、外側広筋を柔らかくすることも重要。普段からこことよくさする習慣をつける。「膝クル」を取り入れるといい。
インサイドキック
Tキックでは体幹を止めて腕は外旋させ、あえて肩甲骨を肋骨にくっつけるのがポイント。なれてきたら手先が一見外旋してるように見えないぐらいの使い方もできる
足裏全体をフラットに使う
脚にセンター(軸)が通ることが大切
足裏は脛骨の直下点、つまり足裏全体のより内側に軸が通って足裏が全体としてフラットに使えることが理想
膝クル
下の膝を上の膝でさすり、薄くなりがちな足の内側の意識を高める体操。地芯に乗って寝ること。
1 横寝でダラーッと力を抜き、下側の腕を枕にして頭を乗せる。上側の手は必ず上側の大転子周りに置く。
2 膝を軽く曲げ、両膝を重ね合わせ、上の膝で下の膝の周囲をクルクルとこすり合わせなが周回する。そのとき、上側の手で大転子周りをさするのも、とても役立つ。
※ 上の足首が落ちないように、下の足のくるぶしからすねの下部に乗せて、膝同士を重ね合わせ、上の膝で正確に周回運動を行う。
中腎筋、大腿筋膜張筋、腸脛靭帯、外側広筋などの筋肉の柔軟性の向上、足の内側の疲労の解消、O脚の改善、腰痛の緩和、仙腸関節・股関節を解きほぐし、歩・走運動の上達、運動能力のアップなどが期待できる
身体には希望がある
人間の身体とそれを支える脳は、文字通り無限の進化の可能性をもち、正しい方法で、正しく粘り強く取り組めば、どこまでも応えてくれますが、間違った方法や、間違った飽きっぽい取り組みでは、何も応えてはくれません。
→ 正しいかどうかはやってみなきゃわからない。だから、正しそうだと自分が直感的に感じたことを信じてやっていこうと思った。
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