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なぜ人は無謬性を求めるのか?

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原発事故が合った時に、「原発事故は一定の確率で起こりうることであり、絶対に事故が起こらないようになんてできない、なのにそのリスクを受け入れない人は無謬性を追い求めている。この世界には無謬なものなどないのに。」って意見がよく言われていた。

無謬の逆はなんだろう?

無謬 = 間違うことがないこと

なので、その逆は、間違うことがあることということになる。

人間は完璧じゃないので誰でも間違うことがある。

人は無謬であり完璧なものを求める。自分が持っていないものだからとも考えられる。

持っていないだけでなく、生命の逆だからかもしれない。

生命は老いたり、怪我したり、死んだりする。つまりは危うい。

人間は誰一人完全無欠な人はいない。

外見一つとってもスーパーモデルでも、スタイルはこの人だけど、顔はこっちの人のがいいみたいなことがある。

一方アニメキャラの外見は完璧にできる。例えば、推しの子の星野アイの外見は完璧なものとして描かれている。

現実世界に完ぺきな外見の人はいないのに、アニメの中には存在しうる。

アニメの世界の不確実性は限定的

アニメのキャラも老いたり、怪我することもある。だけど、それも物語で描かれただけの老い方、怪我の仕方をする。

また、そのストーリーも完結してしまえば変わらない、完成する。

それに対して人生は常にどうなるかが定まらない、不確実性が高い。

つまり、現実の人間は危うい = 不確実性があるということだ。

人間は現実世界という不確実な世界で生きている。

その危うさをなくしたい。

そんな思いから、無謬なものを求めるのだろう。

物語の世界でも無謬性が崩れることはある

ドラマ派遣占い師アタルで1話から7話までは主人公のアタル(杉咲花)は、「コピー取っといて」と言われても、「飲みに行かない?」と何を言われてもサイコパスのように「喜んで」と返していた。精神的にゆらぎのない完璧な存在、無謬な存在だった。

ところが8話から、自分を占い師として酷使してきた母親に見つかり、心が揺らぐ、「コピー取っといて」って言われても、別のことを思い悩んでいて以前のように即答できない。

この様子を見ていて私はこのドラマへの熱狂度が下がってしまった。私は無謬な存在としてのアタルを追い求めていたのだろう。

第7話までは「このドラマ毎回起承転結に型があって、ドクターXみたく大人気シリーズになるんじゃないか?」と思っていたが、それが8話で崩れてしまった。ドラマ的に最終回に持ってくために必要な展開だし、「アタルも人間なんだな」と共感する気持ちもあったが、ドラマを見るワクワク感は下がってしまった。

結局今の所続編は作られていない。

翻ってドクターXの大門未知子は「私、失敗しないので」のセリフ通り無謬な存在だ。そして大人気シリーズとして続いている。

やはり人は無謬性を求めているのだろう。

 

 - 哲学

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