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要点: 50歳から始めるらくちんヨガ 成瀬雅春 著

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安楽呼吸法は、片鼻ずつ交互に呼吸することで左右均等に呼吸することを意識する、という狙いがあります。

そうすると、普通に呼吸していても左右均等にしようという潜在意識が働きだし、その結果、いろいろな意味で左右のバランスが整うことになります。

首の運動:

息を吐きながら首を前に。頭の中でゆっくりと10数える長さで息を吐きながら首を前に倒し、同じくらいの長さで吸いながら元に戻す。これを3回行います。

あまり完成形にこだわったり急ぎすぎたりしないで、自分なりのペースで進める。

ヨガを自分自身を見つめる時間として、ゆったりとした気持ちでのんびりと始めてみるとよい。早くポーズを覚えるのではなく、時間をかけてヨガを自分のものにしていく。いろいろなものをマスターしようとしないで、何か一つでもいいので毎日続けてみる。続けていれば、期待していなかったような効果も現れてくる。

何か一つを毎日5分程度続けるだけでもいい。

手のひらを大きく反らす運動:

  1. 手のひらをしっかりとくっつけて合掌する。
  2. (右手と左手の)親指をなるべく離して(反らして)戻す。
  3. これを人差し指、中指、薬指、小指に対しても同様に行う。

薬指と中指を反らせたときに、指の間が500円硬貨の直径(26.5mm)以上離れている状態であれば申し分ない。

三点倒立の練習。

  1. 床につけた両手は、指を少し開いたほうがバランスが安定する。
  2. 最初は頭をつける位置が近すぎることが多いので、少し遠くへつけるようにする。3. 足を両手の方へ近づけるときに、手のひらが浮かなければ大丈夫。もし浮いてしまうようなら、手と頭の距離が遠いので調整する。
  3. また、床についている頭の位置がずれてしまうことがよくある。たいていは頭がだんだん後ろになってしまう、その場合には、少し顎を出し気味にして試す

両足を伸ばして座り、足先を前に倒す。

次に足先を立てるようにする。その繰り返しを10回行う。

足先を倒すときは足の甲が水平に、立てるときは垂直になるようにする。

ムーラバンダ

家の中で自分が一番落ち着ける場所に座る。少なくとも10分ぐらいは、家族にも電話にも邪魔されないようにする。

  1. 目を閉じて呼吸を整えてから、ゆっくりと確実に肛門を締め付けて緩めるのを10回繰り返す。
    (a) 締め付けるときは強く絞り上げるようにして、プラーナを体内に吸い込むように意識する。
    (b) 緩めるときはなるべく全身の力を抜くようにする。
  2. 次に、意識的にゆっくりと息を吐くことを10回繰り返す。
    (a) 吸うときはあまり意識しないで、自然に息が入ってくるのに任せる。
    (b) 吐息ごとの呼吸に合わせて、ムーラバンダで体内に取り込んだプラーナを各部に集めて、行き渡らせるようにする。
    ムーラバンダ10回、意識的に息を吐くこと10回を1セットとして、3セット続ける。

1セット目のうちに下腹部が温かくなってきて、気力が充実してくるのが感じられれば、2セット目、3セット目でさらにエネルギーに満ちた状態になる。最初のうちは何も感じられなくても諦めないでください。
ムーラバンダは体感するしないに関わらず、生命力を増大させる働きがある。肛門を締めることは、生命力そのものをアップさせることである。

カルマ放出法。

血液の流れが悪くなったり、ストレスや疲れが溜まったりすると、生命力が低下する。このように色々な悪い要素が溜まることを、「カルマが溜まる」と言う。
カルマはサンスクリット語で「行為」「行動」という意味です。生まれてから今日までのすべての行いと、そこから生じるあらゆる結果をも含む言葉です。あらゆるカルマを少しでも消したり軽減したりするために、インドでは色々な方法が取られてきました。

まずは楽な座り方で目を閉じて呼吸を整えます。呼吸が落ち着いたら、息を吐くときに息とともにカルマが出ていくイメージをします。そして息を吸うときには、体の隅々からカルマが喉に集まってくるイメージをします。最初の段階では、カルマを体中の老廃物、毒と不純物、血液の汚れなどと考えるとわかりやすいでしょう。

ゆっくりとした呼吸のペースに合わせて、そのイメージの繰り返しをしばらく続けます。そのときのカルマが出ていくイメージは「出ていけ」ではなく、「今出ていっているなぁ」と淡々と観察するようにしてください。そして少し慣れたら、カルマのイメージを拡大して、精神的な部分をも含むようにします。自分の性格の弱い部分や、嫉妬心、猜疑心、恐怖心、怒りの心、憎しみの心など、否定的な考えをすべて吐く息と共に出すようにしてください。

これを時間のあるときにいつでもやっていると、潜在意識が働き出します。特に意識しなくても常にカルマを外に出すという機能が働くようになり、そこまでいくといろいろなことが実感できるようになります。

体の内部から浄化されていく様子を感覚として掴むことができ、内側から輝き出すのがわかるでしょう。

目を閉じて、「真っ暗=何も見えない」のではないということを認識した上で、見えているものを言語で表現する練習をする。

例えば:

  1. 右上に緑の縞模様が見える
  2. 正面に黒いギザギザの線がある
  3. 左に銀色の光の点が3つ現れて、少しずつ中央に移動している

このように、見たままを頭の中で言葉にする。いつでもどこでも簡単にできるこの練習をしていると、的確な判断力や洞察力、集中力が養われる。

音を聴こう:正しい瞑想に入る方法

「音がない」のと「静かである」のは違います。どんなに静かな場所でも、必ず音は存在します。そのかすかな音を聞くことが、瞑想能力を高めることにつながります。

どんなところで瞑想をしても音はあるものです。瞑想は音に邪魔されるのではなく、むしろ音を利用すべきなのです。瞑想しようとして座った時に、音を排除しようとするのではなく、むしろ積極的に音を聞き取るようにする。

それがどんなにうるさい音でも、どんなに小さな音でも同じです。
音が聞こえてきたときに、音が聞こえることで自分の気持ちが落ち着くという方向へ意識を結びつけるようにします。そうすると、いろいろな音が聞こえてくればくるほど、むしろ気持ちが落ち着くようになります。

音に惑わされずに気持ちが落ち着いたら、聞こえてきた一つの音に対して「観想法」という瞑想の練習をします。

  1. その音を出している物、体、または存在そのものを思い浮かべる。
  2. 例えばパトカーのサイレンが聞こえたら、そのパトカーの色や形を詳細に思い描く。

喫茶店などで時間があるときに、目を閉じて周囲から聞こえてくる音から映像を思い描くようにしてみてください。そして時々目を開けて、自分が思い描いた光景と同じかどうかをチェックします。

また、喫茶店の様子も映像化することができます。椅子やテーブルの配置からその材質や模様など、思い描くための材料はたくさんあります。最初はイメージすることから始めても、徐々に思い描いた通りの映像が浮かんでくるようになる。そこまでくれば観想法に成功したと言える。

この手前の段階では、雰囲気やその対象から感じられる印象などがあれば申し分ない。

音を聴き、音から映像を思い描くことで、確実に瞑想能力が高まる。瞑想能力が高まれば、何者にも動じない強靭な精神力や集中力、洞察力、生命力などが養われる。

意識の切り替えを学ぶ。

長時間の瞑想よりも、意識の切り替えの練習の方が、瞑想能力を高める訓練になる。瞑想は「すっと入り、パッと抜け出す」練習をしましょう。
何者にもとらわれない心の安定した状態にスッと入り、数分間その状態を保って、パッと意識を切り替えて瞑想から抜け出すことができるのが理想的です。

それには長時間の瞑想を積み重ねるのではなく、3分や5分といった短時間でいいので「スッと入ってパッと抜け出す」練習を積み重ねることです。

そうやって意識の切り替えが身につくと、様々な社会生活でもその経験が活きてきます。例えば嫌なことがあっても、それを引きずらずにパッと意識を切り替えて、次の仕事に入ったり、誰かと会ったりできるようになります。
瞑想としてではなくても、必要に迫られれば同じようなことは誰でもしています。例えば、上司に怒られてトイレに駆け込み、一人ひとしきり泣いて気持ちを切り替えて職場へ戻るというのもその一つです。

自分の心の中を整理するというのは、生きていく上で非常に重要です。さらに瞑想能力が高くなると、心の中を整理することができるようになるので、適切な判断ができるようになります。

瞑想能力が高まり迷いが生じなくなると、常に平常心を保っていられるようになります。そうすると、今後の人生においてどのようなことが起きても、冷静に的確に対処できるようになり、楽しいことも苦しいことも含めて、人生を楽しみながら謳歌できるようになるでしょう。
まずは短時間で瞑想に入り、スッと抜け出すコツを覚えるために、目を閉じた瞬間に瞑想に入り、目を開けた瞬間に瞑想から抜け出す練習から始めます。

手始めに3分間の瞑想を試してください。この瞑想をしている間に気持ちが動揺したり散漫になったりしたら、その瞬間に瞑想から抜け出すようにします。

瞑想能力を高めるには、瞑想からパッと抜け出す練習が大切です。瞑想状態が保てなくなった途端にやめてしまえばいいのですから、気軽に取り組みましょう。いつでもどこでも瞑想をする練習をしてください。

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